配偶者がアスペルガー症候群なので離婚したい場合

アスペルガー2

アスペルガー症候群の3つの症状

アスペルガー症候群というのは生まれつきの障害で、主に次の3つの症状があります。

    1. コミュニケーションの障害

会話では細かいニュアンスが理解できず、言われたとおりのことしか理解できません。会話のキャッチボールができず、捲くし立てたりもします。

    1. 社会性の障害

空気を読むことができないので、相手が傷つくようなことやその場の雰囲気を悪くするようなことを平気で口にします。人間関係にあまり興味を抱かず、孤立しても平気です。アイコンタクトができないこともあります。

    1. 想像力の障害

なにかをするのに手順を決めているとそれを臨機応変に変えることができません。興味の対象が狭く、そこから出ることもしません。

配偶者がアスペルガー症候群だったら

アスペルガー症候群の人は空気を読むことができないので、誰かがなにか困っていてもそれを察してなにかをするということはありません。「これこれこのように困っているので、あなたにはこれこれこのようにしてほしい」とすべて言葉で言われなくてはダメなのです。

配偶者がそのような感じだと、大きなストレスになってしまいます。

アスペルガー症候群は一見健常者のように見えますので、結婚をしてからはじめて相手がアスペルガー症候群であるとわかるケースもあります。とはいえ、少し深く付き合えば結婚前でも相手がアスペルガーであることは簡単にわかるものです。

自分の気持ちをまったく汲み取ってくれないとか、自分が傷つくことを平気で言ってくるような相手はアスペルガーを疑ってみていいでしょう。相手のそういう部分も含めて愛することができるかどうかです。

アスペルガー症候群を理由に離婚できる?

法律で認められた離婚事由のひとつに「配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがない」とありますが、アスペルガー症候群がこれに該当すると裁判所に認めさせるのは非常に難しいです。

アスペルガー症候群は先天的なものなので回復の見込みはないのですが、強度の精神病とは言い難いからです。その配偶者に対して自分がどれだけ介護などの努力をしてきたかも問われます。

しかし、アスペルガー症候群によって夫婦間の愛情は冷め、関係が破綻しているなら「婚姻を継続しがたい重大な事由」として離婚が認められることもあります。

そのためには客観的に事実を証明することが重要です。

とはいえ、配偶者がアスペルガー症候群であるからといってすぐに離婚を考えるのはよくありません。

まずはアスペルガー症候群というものをよく理解し、そのうえでうまくやっていけるように努力するべきです。それで精神的に限界だと感じたときにはじめて離婚に向けて動き出したほうがいいでしょう。

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