離婚を切り出す前にしておきたい準備!知っておきたい予備知識

離婚寸前の夫婦

離婚を円滑に進めるには「離婚準備を万全にする」ことです。まずは、離婚の流れや必要なものを知り、離婚で心がけるべきポイントを早い段階で理解しておきましょう。

離婚に必要な5つの準備

離婚は勢いでするものではありません。離婚には戦略が必要であり、正しい方法で準備を進めなければ、あとあと慰謝料や財産(子どもがいる場合は親権や養育費)でトラブルが起こりやすくなります。

夫婦が離婚をするには「必要な準備」が5つあります。

  1. 離婚後の生活について「目処」を立てる!
  2. 離婚の原因となる「証拠」を集めておく
  3. 離婚の条件を明確にする
  4. 離婚調停や裁判も覚悟しておく
  5. 離婚理由をまとめておこう

私たちが知っておくべき『正しい離婚の準備』について、順に見ていきましょう。

離婚準備① 離婚後の生活について「目処」を立てる!

シングルマザー

「不倫関係を続ける夫が許せない」というような事情がある場合、「何が何でも離婚したい」という気持ちになるのは、当たり前のことです。

しかし、そうした事情とは何の関係もなく、離婚後の生活は待ったなしでやってきます。そのときに、自分と家族の生活は、本当に大丈夫でしょうか? 住まいや生活費の確保はできているでしょうか?

暴力や借金などの特殊な場合を除いては、「何が何でも離婚したい!」という強い気持ちをいったんは心の内に抑え、“本当に離婚後の生活が営めるかどうか”を真剣に考える必要があります。

なぜなら、実際に離婚へと踏み切った女性の多くが、貧困にあえいでいるという、厳しい現実があるからです。

離婚後の生活を支えてくれる第一のものは、「安定した仕事」です。たとえば看護師のように、男性と変わらない給与が用意されているような職業であれば、生活は無理なく営めるでしょう。もし今安定した仕事の目途が立っていないなら、それを考えるのは最優先課題です。

また住まいに関しては、実家で受け入れてくれるなら、当面は安心できます。おじいちゃまやおばあちゃまも、困っている子や孫を身近に見れば、何かと援助の手も差し伸べてくれるでしょう。

「養育費があるから安心」は、一番怖い

ワーキングプアとなってしまうシングルマザーの典型的な状況は、「安定した仕事がない」「住む家がない」「貯金がない」という条件です。「養育費があるから、子どもが大きくなるまでは安心」と思うかもしれませんが、それは一番怖いパターンです。

日本には養育費を払わない男性を罰する仕組みがないため、数ヶ月後・数年後に養育費を払わなくなるケースは、払い続けるケースよりもはるかに多いのです。養育費があてにならなくなったとき、家賃や食費・子どもの教育費などを無理なく回していくためには、自分自身にある程度の収入があることが絶対条件です。

もし「ずっと専業主婦をしていた」「パートタイムで仕事をしている」というような場合には、数年後に離婚することを目標に今から資格を取得するか、安定した仕事先を事前に探しておく必要があるでしょう。

離婚準備② 離婚の原因となる証拠を集めておく

離婚の原因となる証拠

浮気や暴力などが離婚原因の場合は、事前の証拠集めが必須です。また、夫(妻)の浮気や暴力などが原因で離婚をする場合は、「証拠」があるかないかが、離婚協議の際に絶対に必要になってきます。

事実を裏付ける有力な証拠があってこそ、浮気や暴力は法的に認められ、離婚の決定や慰謝料の支払いなどに結び付くからです。

「そんな探偵みたいなことはできない」と思うかもしれませんが、これが現実である以上、心を鬼にして証拠集めをしなければなりません。自分で証拠集めを行うのが難しければ、探偵を頼むか、弁護士に相談した方が良いでしょう。

間違っても、証拠集めの前に離婚を切り出さないこと!

ここで多くの人がやってしまいがちなのが、証拠集めの前に離婚を切り出してしまうことです。

離婚したがっていることを相手が察知してしまうと、警戒して浮気相手と会わなくなるなど、証拠隠滅のための手を打ってくる可能性が極めて高くなります。早く言いたくなる気持ちはわかりますが、必ず十分な証拠集めを終えてから、話を切り出しましょう。

証拠として最も役立つのは、録画・録音したもの

たとえば浮気が原因の場合には、浮気現場を撮影したり、ビデオに撮ったり、音声を録音したものなどは大いに役立ちます。写真はデジカメではなく、一眼レフでしっかりと撮影されているもの方がベスト。

ビデオで浮気現場を撮影する場合は、ホテルに入る場面だけでなく、入ってから出るまで撮影し続ける方が説得力があります。(ただし、これらの行動は法的に引っかかってしまうこともあるので、不安があるなら探偵事務所などに依頼をするのが賢明な方法です)。

暴力が原因で離婚を考えている場合は、現場を撮ることはなかなかできませんが、暴力によってできた傷の写真や医師の診断書などが役立ちます。こうしたことも、離婚を切り出した後では警戒されてしまうので、その前にやっておく必要があるのです。

いつ何があったかを、時系列でまとめておく

また、「7月6日に夫と浮気相手が○○ホテルに宿泊をした」といった具合に、いつ何があったかを時系列でまとめておくことも大切です。このメモと証拠があれば、離婚を決定づける有力な資料となります。

離婚準備③ 離婚の条件を明確にする

離婚準備ノートを書く女性

離婚を切り出す前に、事前に「離婚準備ノート」を作成し、自分がどうしたいのかをはっきり書いておくことが大切です。

たとえば「子供の養育費は月々6万円、大学を卒業する○年○月までもらう」「慰謝料は200万円、キャッシュでもらう」「住宅や車は売却して折半にする」「親権は自分がとる」「面会交流は2ヶ月に1回」というような内容を、箇条書きにしておきましょう。

上記のような内容のほかに、住宅ローンや学資ローンなどの負の財産をどうするかをはっきりさせることも非常に重要です。これをうっかり忘れてしまって、後で大変なことになる夫婦が大勢いるのです。間違っても、“住宅ローンの支払いを話し合わずに家をもらう”というようなことは、絶対に避けましょう。

二人の共有財産を、すべてリストアップしておく

財産分与の際に必ず必要なので、二人の共有財産をすべてリストアップしておきましょう。夫にいざ離婚話を切り出すと、「俺が働いて得た財産だから、俺のものだ」と言われる場合があります。

このときに、「確かに私が稼いだわけではないし、仕方がない」と納得してしまう女性もいるのですが、そんなことをしたら大変なことになります。

婚姻中に築いた共有財産は、「折半にする」というのが基本です。たとえ専業主婦であったとしても、二人で努力して築き上げた財産だからです。夫婦の共有財産としては、下記のような項目が考えられます。

離婚準備④ 離婚調停や裁判も覚悟しておく

離婚調停

性格の不一致による離婚の場合は、協議離婚で解決するケースも数多くありますが、DVや精神病といったケースでは、調停・裁判に進む可能性も少なくありません。

調停に進む場合は半年、裁判に進む場合はそこからさらに1~2年という、長い年月を要します。調停や裁判にかかる費用をどうするか、休暇は問題なくとれるのか、子どもを誰に預けるかなどを計画しておく必要があります。

たとえばDVが原因で離婚を考えるときは、お互いの話し合いで決着がつく可能性は低いでしょう。調停や裁判に進んだときに、弁護士を頼む場合は大きな金額が必要となります。その資金を確保することも、離婚を切り出す前にやっておかなければなりません。

協議離婚が成立しない可能性があれば、資金の準備を

どうしても資金が調達できなければ、国の司法支援センターである「法テラス」から借り入れることもできます。

「弁護士には頼まないから大丈夫」と思うかもしれませんが、実際には弁護士を頼むと頼まないとでは、結果に大きな差が生まれます。その辺も良く考えて、本当に自力で調停や裁判に臨めるのかも、考えておくことが大切です。

離婚準備⑤ 離婚理由をまとめておこう

性格の不一致

こちら側から離婚を切り出す場合は、相手を説得させられるだけの、しっかりとした理由が必要です。たとえば不倫や失踪・精神疾患・暴力・パワハラといった特別な理由がある場合は、それを離婚準備ノートに記入し、具体的な事例も書いておきましょう。

なぜ離婚したいと思ったかを、離婚準備ノートに書いておく

法的に認められている離婚理由は、「不貞行為」「悪意の遺棄」「失踪」「精神疾患」「重大な事由」の5種類です。この中に離婚理由があれば、調停や裁判になったときも、離婚できる可能性が高くなります。

しかし単なる「性格の不一致」の場合は、離婚理由の大半を占めてはいるものの、法的な離婚理由としては認められていません。お互いの話し合いによって合意が得られれば、晴れて離婚ができますが、そのためには相手を納得させる必要があります。

これまでのことを思い出しながら、いかに自分が性格の不一致のために苦しんできたかを、離婚準備ノートに記しておきましょう。

法的に認められている離婚理由

法的に認められている離婚事由は、以下の5つです。

  1. 浮気・不倫(不貞行為)
  2. 悪意の遺棄
  3. 3年以上の生死不明
  4. 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないこと
  5. その他婚姻を継続し難い重大な事由

これらの事由については「民法第770条第1項」を確認しましょう。

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離婚手続きに必要なモノと書類

離婚手続き

離婚手続きを進める上で、必要なモノと書類をまとめてみました。

  • 離婚届
  • 転入届や転居届
  • 国民年金、保険の名義変更に必要な書類
  • 印鑑登録
  • 離婚協議書

「離婚届」以外にも離婚に必要な書類があります。例えば、離婚で住所が変わる時には、新たに「転入届」や「転居届」を提出する必要があります。また、離婚で財産を分与する場合は国民年金の手続きが必要ですし、病気や怪我に備えて、新たに健康保険に加入(または変更)手続きを進める必要があります。

そして社会生活を送る上で必要な「印鑑登録」も忘れないようにしましょう。実際、夫が印鑑登録を行っていても、妻の場合印鑑登録をしていないケースは多いです。印鑑登録が無ければ、不動産の売買契約や遺産分割協議などが出来なくなります。離婚前にも(できるだけ早めに)印鑑登録の手続きを済ませておいてください。

このほか、不動産を夫婦の共同名義にしている場合には、名義を変更するのに「名義変更登記」を行うほか、離婚協議書を作成し、夫婦の財産を明確にする必要があります。なお「離婚協議書の作成」については、法的拘束力のことも踏まえて離婚弁護士立ち会いのもと作成することです。

離婚協議書の書き方、作成の仕方については以下の記事を参考にしてください。

離婚原因で最も多い性格の不一致

性格の不一致、男女の別れ

離婚の原因として最も多いのが『性格の不一致』です。具体的には金銭感覚のズレや異性関係(浮気や不倫)、家事育児の考え方・子どもとの関わり方、親族(嫁姑関係)問題など理由はさまざまです。

夫婦の性格が合えば最高に幸せなことですが、夫婦の性格があまりにも違いすぎる場合、婚姻生活を続けるのは難しくなります。

相手と揉めずに離婚をする方法

相手と揉めずに離婚をするには「協議離婚」で離婚を成立させることです。両者の話し合いだけで離婚がまとまれば、調停離婚や裁判離婚で泥仕合をする必要が無くなります。

離婚の話し合いが長引けば、その分精神的ストレスは大きくなり、調停離婚や離婚裁判を行った場合には「金銭的負担」も大きくなります。

また子どもがいる場合には、親権者や養育費の問題をまとめるのに「時間とお金」の両方が必要になります。こうした問題を回避するには、以下のポイントに沿って離婚準備を進めることです。

円満な離婚に必要な3つのポイント
  • 離婚準備を万全にする
  • 離婚に必要な手続きや流れを知っておく
  • 法的問題を解決するため離婚弁護士に相談する

この中でも特に重要なのは「離婚準備を万全にする」ということです。離婚準備が万全なら、離婚手続きの期間も大幅に短縮できます。

また離婚準備を万全にするためには、離婚に必要な続きや流れを知っておくようにします。そして調停離婚や離婚裁判が起こった場合に備え、早い段階で『離婚弁護士』を味方につけるようにすれば完璧です。

離婚弁護士に離婚の状況を説明・相談しておけば、相手に慰謝料を請求したり、子どもの親権問題や養育費の問題をクリアにでき、早い段階で問題解決の糸口が見つかります。

相手の浮気や不倫が原因で離婚する場合も、離婚弁護士に相談し「今後の生活に必要な慰謝料」を賢く請求できるよう手続きを進めましょう。

離婚したいときに必要な理由

離婚したい女性

離婚をするには「離婚をする理由」が必要です。当たり前のことですが、夫婦のどちらかが一方的に分かれを切り出しても相手が納得しなければ、離婚は成立しません。

夫から一方的に離婚したいと言われたら?

夫が一方的に「離婚したい」と切り出した場合には、なぜ離婚をしたいのか理由を明確にしましょう。こちらが離婚したくないにも関わらず、相手が離婚をしたいという場合には、性格の不一致なのか、異性問題なのか「離婚原因」を明らかにする必要があります。

万が一、相手の不倫や浮気が原因の場合には、配偶者や浮気・不倫相手への慰謝料請求を視野に入れ、離婚手続きを進めるようにします(この場合も、早い段階で離婚弁護士に相談しておくと安心です)。

妻から一方的に離婚したいと言われたら?

夫の場合と同じく、妻から一方的に離婚を切り出された場合には「離婚の理由や原因」を明らかにしましょう。

なぜ夫と離婚したいのか、性格の不一致だけでなく、DVやパワハラ、モラハラ、セックスレス、子育てにおける価値観の違い、金銭感覚のズレなど、妻の側にも離婚を決意するだけの「理由」があるはずです。

夫と夫婦が円滑に離婚ができるよう、話し合いの内容は記録しておくことです。協議離婚が成立した場合にも、今後元夫婦が揉めないよう、財産などの金銭的問題は明確にしましょう。

子どもがいる場合の離婚

子どもがいる場合の離婚

子どもがいる場合の離婚ですが、子どもの親権や慰謝料の問題だけでなく、子どもの意思を尊重し、今後の生活について考える必要があります。

離婚後の子どもの親権や戸籍の問題を解決する

子どもの親権や養育費、面会の条件なども弁護士を交え公正証書などに残しておくと安心です。そして離婚後、子どもが安心して生活できるよう、子どもの戸籍や財産の問題も「離婚前」に決めておくことです。

特に養育費の問題は、後々トラブルになりやすく、途中で養育費がストップするなど「離婚時の約束と違う」ことが起こる可能性があります。

こうした事態に備え、子どもが成人するまでに養育費をいくら支払うのか(親権者の場合はいくら受け取るのか)明確にしておきましょう。

なお、養育費は子どもの年齢や人数、親権者と非親権者の収入によって変わってきます。養育費の計算方法については、以下の記事を参考にしてください。

離婚準備と家を出るタイミング

家を出る妻子

ここまで説明をした「離婚準備」の流れに沿って、離婚に必要な書類を作成し、離婚の話し合いがまとまるよう法的手続きを進めていきましょう。

なお『家を出るタイミング』ですが、DVやモラハラなどの深刻な問題が無い場合、離婚成立まで同居する夫婦も珍しくありません。

もちろん、離婚の言い争いによって子どもが傷つくのを避けるため「家を出るタイミングを早める」というのも正しい選択と言えます。

夫婦によって離婚の原因が異なるのと同じく、別居の時期や家を出るタイミングも、家族の状況に合わせて選択しましょう。

ただし、相手の浮気や不倫が原因で離婚を考える場合には、早々と家を出るのはNGです。相手の浮気や不倫が原因の場合、相手が証拠を隠滅しないよう、できる限り「不貞の事実」を抑えた上で慰謝料請求の準備を進める必要があります。

相手の浮気や不倫が原因で「離婚したい」ときには、下の記事の手順に沿って手続きを進めてください。

離婚成立と別居期間の関係

性格の不一致で離婚をする場合には、別居の期間が重要になります。もちろん、夫婦が同意していればいつでも離婚できますが、どちらかの同意がない場合、長期的別居が離婚の原因(=婚姻を継続しがたい重大な事由)と判断されます。

一般的に別居の期間が7~8年続くような夫婦は「円満な夫婦生活を阻害」するとして、離婚できる可能性が高くなります。

円満離婚の成立には離婚弁護士の存在が不可欠!

離婚について争う前に、離婚弁護士に相談しましょう。離婚弁護士であれば、同意のない離婚についても「正しい離婚準備の進め方」をはじめ、別居をするタイミングや財産・慰謝料、子どもの親権や養育費の問題をスムーズに解決してくれます。

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まとめ|離婚準備を始める前に離婚弁護士に相談しよう!

離婚問題に強い弁護士

離婚をする前に、離婚の準備を万全にしましょう。離婚準備が完璧であれば、その分離婚手続きに掛かる時間や費用は大幅にカットできます。

また離婚後、夫婦が財産や慰謝料、親権で揉めないためにも、離婚弁護士を味方につけておくことです。離婚弁護士に相談しておけば、調停離婚や離婚裁判に発展する前に、離婚トラブルも早期解決できます。

実際に「初期段階で弁護士に相談した方が、トータルで費用が安くつく」ケースがほとんどです。なぜなら、離婚裁判や調停離婚に至った場合、長期での話し合いが必要になり、結果弁護士費用が余分に掛かってくるからです。

気になる弁護士費用ですが、初回相談料を無料とする弁護士も多く、相談内容や予算に合わせて、適切なアドバイスが得られるので安心です。協議離婚で円満解決できるよう、早い段階で離婚弁護士に相談されることをおすすめします。

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