富山県の離婚問題について知る

富山県の離婚率は1.34で全国で最下位

厚生労働省が発表している各都道府県の人口1000人当たりの離婚率のデータによると、富山県は1.34で全国でもっとも低い結果になっています。全国でもっとも離婚率が高いのは沖縄県の2.53なので、それと比べると1.19ポイントも低い計算になります。なお、全国で富山県の次に離婚率が低いのは新潟県の1.38、3番目に低いのは秋田県と島根県の1.4となっています。

富山県の離婚件数は1,417件で全国で低い方から8番目

厚生労働省の「人口動態調査」を見ると、富山県は2014年の離婚件数は1,417件でした。これは全国で低い方から8番目で、北陸3県の中でももっとも低い数値です。過去の富山県の離婚件数は、1965年は720件で現在の約半数でした。それが1980年には1,000件を超えています。しかし、その後の増加率は比較的ゆるやかです。もっとも離婚件数が多かったのは2005年で1,735件ですが、近年は減少しています。

富山県の婚姻率と離婚率の推移

厚生労働省は人口1000人当たりの婚姻率を発表しています。それによると、富山県は4.3で全国の中でも低い方から3番目です。ただ、婚姻率が4.3と低い地域はほかにも岩手県や新潟県もあります。全国で婚姻率がもっとも低いのは秋田県で3.7、2番目に低い青森県、山形県、高知県は4.2となっていて、どちらかというと都市部よりも地方の方が婚姻率が低い傾向にあるようです。富山県の婚姻率の変化は、1970年は高く9.3という数字が出ています。しかし、その10年後の1980年には5.7にまで下がっています。さらに2005年には5.0を下回るまで低下しました。それ以降は5.0を超えることはありません。婚姻率の全国平均が5.1なので、富山県は結婚する人の割合が低いと言えます。離婚率は常に全国平均よりも低い水準にあります。例えば1970年の全国平均は0.93ですが、富山県は0.8で全国平均よりも0.13ポイント低い結果になっています。また、過去にもっとも離婚率が高かった2005年は1.58で、全国平均の2.08より0.5ポイントも低くなっています。

富山県の協議離婚は1,187件で84％

離婚件数を離婚種別で見てみると富山県の協議離婚の件数は1,187件で、全体の離婚件数の約84％となっています。全国平均は87％なので、富山県では協議離婚の割合が低いことがわかります。なお、富山県内の調停離婚は177件（12％）、和解離婚は33件、判決離婚は19件、審判離婚は1件となっています。

子どもがいない離婚が全体の42％

富山県の離婚の内訳では、子どもがいない場合が600件でもっとも多く、全体の42％と高い割合を占めています。他の都道府県では子どもがいない場合の離婚は全体の33％程度ですが、富山県ではそうではないことがわかります。子どもがひとりの場合は381件（27％）、子どもが2人の場合が343件、子どもが3人の場合が78件となっています。子どもがいない夫婦の離婚が多いということは、富山県では子どもがいることが離婚を思いとどまる理由になっているのかも知れません。

子どもがいないケースは協議離婚になることが多い

協議離婚の内訳を見てみると、子どもがいないケースが537件で、協議離婚全体の45％と高くなっています。子どもがいない場合の離婚に至るまでの期間は、5年未満が最多で390件もあります。次は5～10年で244件となっています。このことから子どもがいない場合は、早くに協議離婚という形で結論を出すと考えられます。

調停離婚は子どもがひとりの場合に多い

一方、調停離婚は子どもがひとりの場合に多くなり、70件もあります。次に多いのは子どもが2人というケースで51件、そして、子どもがいないケースの43件となっています。子どもがいない場合でも財産分与や慰謝料などでトラブルになり、調停という方法になることがあります。もし問題が解決しない場合は、離婚問題に詳しい弁護士に相談されることをおすすめします。

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