埼玉県の離婚問題について知る

埼玉県の離婚件数は年間約12,500件で全国第5位

厚生労働省の調査「人口動態調査」を見てみると、埼玉県内での2014年1年間の離婚件数は約12,500件で、東京都、大阪府、神奈川県に次いで全国第5位となっています。離婚件数が高い地域の上位10位を見てみると、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県という関東地方の4都県が入っています。これはこの地域の人口が多いということもありますが、全国的に見ても大阪府や愛知県と並んで大都市圏は離婚件数が高い傾向にあることがわかります。

埼玉県の離婚率は1.75で全国平均並み

人口1000人当たりの離婚率を見てみると、埼玉県は1.75となっています。全国の中では16位となっています。埼玉県の離婚件数が全国的に見て多いのは人口が多いという背景があるものの、人口に対する離婚の率はそれほど高くはないということが見えてきます。では、次に婚姻率との関係を見てみましょう。

婚姻率は全国平均よりやや低い

埼玉県の2014年の人口1000人に対する婚姻率は4.9で、全国平均の5.1よりやや低くなっています。全国的に見ると沖縄県や愛知県など県民の平均年齢が若いところは婚姻率も高い傾向があるのですが、埼玉県民の平均年齢は全国で若い方から5番目なのにも関わらず婚姻率は低くなっています。

これは若い人が籍を入れて結婚するというケースが少ないからかも知れません。最近は事実婚を選ぶ人が増えています。これは統計には出てこないのですが、大都市圏である埼玉県はその傾向があると推測されます。

離婚率は少しずつ減少

埼玉県の離婚率の推移を見てみると、2000年～2010年が高く2.0を超えています。しかし、その後は緩やかに減少しています。一方、婚姻率は1990年～2000年は6.0を超えていましたが、その後は5.0台に減少しています。結婚後5～10年で離婚する人が多いと言われていますが、この時期に結婚した人が2000年以降離婚に至った可能性があります。

協議離婚は10,878件

離婚種別を見てみると、埼玉県では協議離婚がもっとも多く年間10,878件あります。これは全体の約87％にあたります。また調停離婚は1,264件で全体の約10％です。和解離婚は195件、審判離婚は10件、判決離婚は135件、認諾離婚は2件となっています。

5年未満の離婚と5～10年の離婚が多い

埼玉県内で離婚した夫婦の同居年数を調べた結果では5年未満がもっとも多く3846件（全体の約31％）です。次に多いのは5～10年の夫婦で2,722件（約22％）、次いで10～15年と15～20年がほぼ同じくらいです。5年未満の中では同居1～2年で離婚に至っている夫婦が893組もあります。次いで3～4年が多くなっています。

子どもがいる夫婦は調停離婚が多い

協議離婚で離婚した夫婦では子どもがいない場合の数が多いのですが、調停離婚を見てみると子どもがひとりの場合が多くなっています。調停離婚で子どもがいない場合は331件ですが、子どもがひとりの場合は456件、子どもが2人の場合は366件となっています。子どもがいるとなかなか夫婦の話し合いだけでは答えが出ないことを物語っています。

また、和解離婚や判決離婚は同居5年未満よりも5～10年の夫婦で多くなっています。長く一緒にいると、調停だけでは解決できないことがあるようです。親権や養育費などで悩む場合は、弁護士に相談されるといいでしょう。スムーズに解決できます。

離婚調停申立て先の埼玉県の家庭裁判所一覧

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