離婚後の住まい(自宅)探しはどうする?住む家によって手続きが異なります

離婚をするときに、真っ先に考えなければならないのが、「どこに住むか」ということ。実家に帰る人も多いでしょうし、アパートや公営住宅に住む人、今まで住んでいた家に住み続ける人もいるでしょう。それぞれにメリットとデメリットがあり、十分に考えて選ぶ必要があります。

離婚後の住まい探し

離婚後の住まい選びの選択肢は5つ

離婚後の住まいには、主に5つの選択肢があります。女性の場合は、親の同意を得て「実家」に帰る人が少なくありません。また、ひとり親家庭の住宅手当を受けられる地域に住んでいる人は、その補助を受けながら「賃貸住宅」に住む人もいます。

また、比較的家賃の安い都営住宅や県営住宅などの「公営住宅」に住んだり、資金や収入に余裕がある場合は「住宅を購入」する人もいます。ラッキーなケースとしては、夫との話し合いで今まで住んでいた家を財産分与として譲り受ける人もいて、その場合は「そのまま住み続ける」ことができます。

いずれのパターンを選んでも、それぞれにメリットとデメリットがあります。その辺をよく考慮して、自分と子ども、さらに実家や周囲の人々にとってベストの方法を選択することが大切です。

【離婚後の住まい/その1】実家に帰る

メリット:経済的にも子育て面でも、ゆとりを持って生活できる

多くの女性が、離婚後は実家に帰り、親の助けを受けながら生活をしています。実家の両親がこころよく迎えてくれる場合は、自分にとっても子どもにとっても、一番無理がない選択肢かもしれません。

実家で暮らす場合は、家賃の心配をする必要がありません。生活のために母親が働き始めても、子どもたちが学校から帰ってきたときは、祖父母から「おかえり」と言ってもらえるでしょう。保育園に通う幼児がいれば、送り迎えも応援してくれるかもしれません。

また、毎日の家事の負担は、ひとりで働きながら子育てをする母親にとっては非常に厳しいものがあります。その点、実家にいれば祖母が食事の支度をしてくれたり、自分が家事をしているときは祖父が遊び相手になってくれるかもしれません。

あまり甘えすぎてはいけませんが、それでも可愛い孫のため、祖父母は経済的な援助も買って出てくれる可能性が高いでしょう。食費や子どもの洋服代・水道光熱費などを援助してもらえるだけでも、かなり生活は楽になります。

デメリット:将来的な親の介護問題や、親の死後の問題がある

もしも自分が一人っ子であれば、「いずれ自分が面倒を見ることになるから、それが早まっただけ」と考えれば、何の問題もないでしょう。問題なのは、自分に兄妹がいた場合です。

実家で暮らすとなれば、ご両親としても「いずれ身体が動かなくなったときには、一緒に住んでいる子どもに介護をしてほしい」という気持ちが自然と沸いてくるでしょう。実際、「実家で世話になる以上は、自分が老後の面倒を見ると、親と約束した」という人も少なくありません。

その場合、親に十分な老後の資金があれば問題ありませんが、退職金も貯金もほとんどない状況となると、寝たきりの状態になったときに老人ホームに入れるのは困難です。自宅で親の介護しながら仕事をする可能性もあり、老後の介護代は自分で調達しなければならないでしょう。

また、実家にずっと住み続けたとしても、親の死後は兄弟が遺産分割を要求してくることも考えられます。これもまた、親に潤沢な預金があれば「預貯金はあげるから、家はちょうだい」と言えるかもしれませんが、遺産が家しかないと、売却して山分けということも考えられます。親が他界する年齢といえば、自分自身も50代以上にはなっているでしょう。その時点で家がなくなってしまうことを考えると、これは深刻な問題です。

さらに、実家の親と一緒に住むことによって、自治体から支払われる「児童扶養手当」が受け取れなくなる可能性もあります。

【離婚後の住まい/その2】賃貸住宅に住む

メリット:ひとり親家庭に手厚い地域に、移り住むことができる

実家に帰るという選択肢がなければ、離婚後は賃貸のアパートやマンションに住むのが一般的です。賃貸住宅に住む場合は、昔の嫌な思い出と決別できるよう、今まで住んでいた場所以外の地域に住んだ方が良い場合もあるでしょう(ただし、離婚時点で50歳を過ぎている場合には、住み慣れた場所の方が良いかもしれません)。

そうすることで、「なぜ離婚したの?」と近所の人から言われて落ち込むこともなく、新たな気持ちで生活を始めることができます。実家や持ち家は住む場所を選べませんが、賃貸に住む場合は、どこでも自由に選べるというのが大きな利点です

たとえば、ひとり親家庭に手厚い地域に引っ越すというのも、ひとつの方法でしょう。自治体によっては、ひとり親家庭に家賃の一部を補助するところもあり(5,000円~15,000円程度)、こうした制度のある地域に引っ越すこともできます。

デメリット:家賃の負担が重くのしかかる

言うまでもないことですが、賃貸住宅は家賃を払わなければならず、この金額は収入の少ない家庭にとっては大きな負担となります。入居時には敷金・礼金なども必要になり、まとまったお金が出ていくため、離婚当初は非常に厳しい状況に置かれます。

【離婚後の住まい/その3】公営住宅に住む

メリット:家賃が安いので、生活がしやすい

都営住宅や県営住宅は、収入によって家賃が決まるため、離婚直後で生活が大変なときには安い家賃で住むことができます。たとえば、月収14万円程度の場合には、地方によっては2DKの住宅に1万~2万円台で住むことも可能です。

デメリット:人気のある物件は入りにくい

公営住宅は、昭和50年代頃に作られた古い物件もあれば、平成20年代の新しい物件もあります。人気のある物件は競争率も高く、抽選に応募しても入れないことも少なくありません。また、公営住宅は応募時期が決まっているので、タイミングが合わないと入れない可能性もあります。

【離婚後の住まい/その4】住宅を購入する

メリット:将来にわたって住む家が保障される

離婚した時点である程度のまとまったお金や、定期的な収入があれば、中古住宅やマンションなどを購入するというのもひとつの方法です。賃貸住宅に払う家賃は、ただ住むために払うだけですが、自分の家となれば資産となって残ります

たとえば年齢的が30代前半であれば、35年ローンを組んで支払い続けても、60代後半で支払いが終了します。十分働ける年齢でローンの支払いが終了し、なおかつ低金利の時代は家賃を払うよりはずっと安い支払額なので、生活も楽になるでしょう。

デメリット:住宅ローンが払い続けられるかどうかが不安

長い人生の間には、何が起こるかわかりません。今順調に住宅ローンを払い続けていても、途中でリストラにあったりしてしまうと、とたんにローンの支払いが不安になることもあるでしょう。また、一度住宅を購入するとおいそれとは売れないので、基本的にはそこにずっと住み続けることになります。

【離婚後の住まい/その5】離婚前に住んでいた家に住み続ける

メリット:慣れ親しんだ家なので、子どもたちも安心

もしも離婚時の話し合いで、相手から「家をあげる」と言われた場合は、家賃の心配もなくずっと住み続けることができます。自分も子どももお友達と離れることなく、“家族が一人減った”という事実を除けば、いつも通りの生活を続けることができるでしょう。

デメリット:地域の人に噂されることも

慣れ親しんだ家ということは、離婚するときの事情もすべて近所の人にバレてしまっているということ。心配して協力者になってくれる人もいるでしょうが、中には噂好きの人もいて、周囲に情報を撒き散らすことも無いとはいえません。

また、「家をもらう」といっても、住宅ローンの支払いは終わっていますか?もしも返済中の場合は、それを相手が返済する確証がなくては、本当にもらったことにはなりません。中には、離婚直後に「ローンを払えない」と言われ、多額の残債を払うハメになってしまう場合もあります。離婚前にその辺はしっかりと話し合って、名義人の変更も行っておく必要があります。もし離婚相手がローンを支払う約束をした場合は、公正証書に「責任をもって支払う」といった漠然とした内容ではなく、「●年●月までに●万円を払う」といった具体的な情報を記すことも重要です。離婚後に住宅ローンが支払われなくなったケースは少なくないので、十分に注意しましょう。

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