離婚裁判の欠席は不利?出られない場合の正しい対処法

離婚裁判

離婚裁判で訴えた相手が欠席する場合

離婚裁判は相手が欠席しても進行するが…

離婚裁判は平日に行われるので、仕事などを理由に相手がやむを得ず欠席することもあるでしょう。

双方が話し合いをする”ための手続きである離婚調停とは異なり、離婚裁判は被告(訴えられた人)が欠席してもそのまま進行していきます。

被告が欠席すると、原告(訴えを起こした人)であるあなたの主張に反論せずそのまま認めたことになります。被告に「争う意思がない」とみなされるからです。

したがって、あなたにとって有利な展開となる可能性があります。弁護士も、「被告が欠席しないのなら、放っておきましょう」とアドバイスをすることが多いです。

離婚を認めてもらうには法定離婚事由の証明が必要

しかし離婚裁判の場合は、被告の出欠席に関係なく「法定離婚事由」(民法第770条)があることを裁判官に証明しなければ、離婚が認められないことになっています。

法定離婚事由
民法770条1項各号 法定離婚事由
1号 配偶者に不貞な行為があったとき
2号 配偶者から悪意で遺棄されたとき
3号 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき
4号 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
5号 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき

相手のDVや不貞行為に基づく慰謝料を併せて請求する場合にも、そのことを裁判官に立証しなければなりません。

有利になる傾向はあるが油断は禁物

相手からの反論がないため有利になる傾向はありますが、その場合であっても裁判官が原告の主張を認めてくれるとは限りませんので注意しましょう。

相手が欠席したままこちらに有利な判決が下された場合、2週間以内であれば相手は控訴をすることができます。もし2週間以内に何も不服申立てをしてこないのであれば、そのまま判決が確定。確定判決に基づき、強制執行をかけることもできます。

しかしこの段階で相手から「請求異議の訴え」を起こされる可能性もゼロではありませんので、油断は禁物です。この「請求異議の訴え」とは、判決後に生じた事由に基づき「その強制執行は不当である」と異議を訴える手続きです。

相手が途中から出席した場合

ただし離婚裁判に欠席していた被告が途中から参加してきた場合には、事情が変わってきます。今まであなたが行ってきた主張に対し、まとめて猛反論してくる可能性があるからです。

離婚裁判への遅刻は不利要因にはならない

離婚裁判では、途中まで欠席していたことを理由に被告が不利に扱われることはありません。裁判官は、途中から参加した被告の言い分にも公平に耳を傾けます。そして、その主張に正当性があると判断すれば、被告が勝つ可能性もあるでしょう。

こうなると、被告が出席するまでにかけた時間と労力が水の泡になってしまったように感じるかもしれません。

もし裁判手続きに最初からきちんと出席して欲しいのであれば、離婚裁判を起こすことを前もって連絡しておくのも一つの方法。そうすれば、相手もスケジュール調整など離婚裁判に参加するための準備をすることができるでしょう。

離婚裁判で訴えられ、離婚裁判を欠席したい場合

離婚裁判の欠席は、相手の主張を認めること

配偶者から離婚裁判を起こされた場合、「仕事が忙しくて参加できない」「裁判所が遠い」、または「面倒くさい」などの理由で欠席してしまう方がいます。その場合は、あなたにとって不利な展開となるおそれがありますので注意してください。「欠席=争う意思がない、相手の主張を認める」と判断されるからです。

離婚裁判は、夫婦いずれかの住所地を管轄する裁判所で行うのがルール。これから離婚しようとする夫婦による裁判ですから、ほとんどの場合において原告は自分にとって都合の良い場所・日程で訴訟を提起します。

被告のもとに離婚裁判の通知が届くのは、第一回口頭弁論期日のおよそ1ヶ月前。とくに遠方で別居しており仕事が多忙な場合、短い期間でスケジュール調整するのは厳しいことも多いものです。そのため、第一回期日に欠席する被告も少なくありません。

裁判所もこのような事情をよく理解しているので、第一回期日に被告が欠席したからと言って特にデメリットはありません。

欠席せざるを得ない場合、弁護士に答弁書の作成・提出を依頼しよう

ただし、弁護士に依頼して「答弁書」を作成・提出してもらうことだけは忘れないようにしましょう。

答弁書」とは、原告の訴状に対する反論を記載した書面のことです。離婚裁判を起こす際、原告は自分の主張と根拠を記載した訴状を提供します。それについて「答弁書」で反論しないと、原告の言い分を丸々認めることになってしまうからです。

ちなみに第一回期日では、訴状と答弁書の陳述、次回期日の調整など最低限の手続きだけを行います。第一回期日以降、月1回のペースで期日が指定され裁判が進行していきます。
離婚裁判に一切出席しない場合は原告の請求通りの判決になる可能性が高くなりますが、何度か欠席しながらも裁判手続きに参加していた場合には原告の請求を排斥できるかもしれません。

欠席を繰り返すのは、裁判官の心証を悪くする行為

ただし正当な理由なく「ただ面倒だから」という理由で欠席を繰り返すと、裁判官が受ける心証も悪くなり、判決に影響を及ぼすおそれもありますので注意しましょう。

離婚裁判を欠席せざるを得ない場合、どうするべきか?

なるべく離婚裁判に出席した方が良いということは、お分かりいただけたかと思います。ではどうしても欠席せざるを得ない場合は、どのような対処法があるのでしょうか。

擬制陳述

第一回期日に限り、欠席しても「答弁書」の内容を被告本人が陳述したことにしてくれます。これを擬制陳述と言います(民事訴訟法第158条)。前述の通り、第一回期日の日程は原告の都合で決められていることが多く被告は参加できないことが多いため、擬制陳述が認められています。

第一回期日では、被告側の都合も考慮しながら次回の日程を決めてもらうことができます。第二回以降の期日では擬制陳述が利用できませんので、注意しましょう。

弁護士に依頼する

弁護士に依頼すれば、本人尋問以外のほとんどの裁判手続きを代わりに行ってくれます。離婚裁判は平日の昼間に行われますが、仕事などが原因でどうしても都合がつかない場合には代理人である弁護士に出廷してもらうことができます。

離婚裁判の手続きを自力で行うのはかなり難しいため、裁判への出欠席に関係なく早めに依頼することをお勧めします。

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電話会議で参加する

離婚に先立って遠方で別居しているなど裁判所に出廷するのが難しい場合は、電話会議で離婚裁判に参加する方法もあります(民事訴訟法第170条3項、第176条3項)。出廷する意思はあるのに遠方で難しい場合は、電話会議を希望してみましょう。

移送の申立てを行う

一方にとって裁判所が遠すぎると不平等ですし、裁判手続きが長引くおそれがあります。そこで、裁判所を別の場所に変更するよう、申立てることが認められています(民事訴訟法第17条)。

このように裁判が始まってから別の裁判所に移すことを、「移送」と言います。あくまでも裁判所の判断に委ねられる点には、注意が必要です。

判決が下された後に控訴する

判決が下された後、2週間以内であれば控訴することも可能です。控訴とは、第一審判決への不服申立てを上級裁判所に行うこと。

日本では同じ事件について3回まで訴訟で争うことができる「三審制」が採用されているので、第一審で負けても後2回チャンスが残っていることになります。控訴権は、裁判に欠席していても失うことがありません。

離婚裁判の欠席について、疑問や悩みがあれば弁護士に相談を!

もしあなたが離婚裁判を起こした場合、相手が一度も出席しないと有利な展開になる可能性があります。しかし途中から出席して猛反撃してくるおそれもあるため、弁護士と相談してきちんと対策を練りましょう。

ご自分が離婚裁判を起こされた立場なら、裁判所からの通知を無視せずきちんと出廷することをお勧めします。どうしても出廷できない場合には弁護士に相談し、上記の対処法を検討してください。

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