離婚調停とは?離婚調停の期間や流れ、費用などを徹底解説

裁判イメージ、ハンマーと天秤

離婚調停をすると、相手と顔を合わせずに離婚の話し合いをすすめられるなどのメリットがありますが、有利にすすめるには弁護士に依頼することが重要です。離婚調停を弁護士に依頼すると、手間が省けて交渉を有利にすすめられますし、精神的にも非常に楽になります。弁護士費用を払ってもそれ以上のメリットがあるので、離婚調停を考えているなら、弁護士に相談しましょう。

離婚調停とは

家庭裁判所で離婚の話し合いをする手続き

そもそも離婚調停とは、どのような手続きなのでしょうか?離婚調停は、家庭裁判所において、夫婦が夫婦間の問題について話しあう手続きのことです。離婚調停は、正式名称を「夫婦関係調整調停」と言います。調停なので、家庭裁判所の調停委員が間に入って話を進めてくれます。相手と直接顔を合わせずに済むので、離婚問題のように感情的になりやすい問題でも、お互いが感情を抑えて冷静に話をしやすいです。

ただ、離婚調停は、あくまで話合いの手続きなので、何らかの結論を強制されることがありません。話合いによってもお互いが合意することができなければ、調停は不成立になって終わってしまいます。その場合には、離婚訴訟をしないと離婚できません。

法律上の離婚原因がなくても離婚できる

離婚調停では、夫婦の双方が離婚することに納得したら離婚ができるので、法律上の離婚原因がなくても離婚できます。また、金銭支払いなどについても、裁判所が金額を決定するわけではないので、当事者が自由に金額を定めることができます。通常の相場より高額にすることも低額にすることもできますし、支払い方法も、一括だけではなく分割払いなどもできます。

このように、離婚調停は、家庭裁判所を使う手続きではありますが、当事者がその希望によって柔軟に対応することができるので、一般にもなじみやすいです。

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離婚調停をすべき場合

離婚届

一般的に、離婚するときには協議離婚で済ませることが多いです。日本では9割以上の離婚のケースが協議離婚だと言われています。そうだとすると、離婚調停をすべきケースはどのような場合なのか、見てみましょう。

協議離婚の話合いができないとき

離婚調停をすべきケースの1つ目として、まずは協議離婚の話合いができないときが考えられます。協議離婚をするためには、夫婦が話合って双方が納得する必要があります。

どちらかに異論があったら協議離婚の条件が整わず、離婚ができない

たとえば、夫婦のどちらかが離婚を拒絶している場合や、双方とも離婚には合意していても慰謝料の金額などの離婚条件で合意ができない場合などです。そこでこのような場合、離婚の話を先に進めるためには調停を利用する必要があります。

相手が話合いに応じないとき

離婚調停を利用すべきケースとして、相手が話合いに応じないケースがあります。同居している場合でも、こちらが相手に「離婚したい」と言っても全く聞く耳を持ってくれないことがあります。

別居している場合にはなおさらで、相手に連絡を入れても完全に無視されてしまうことなどがあります。相手がその住所地に本当に住んでいるかどうか、わからないケースもあります。このようなときには、協議離婚のための話合いをすること自体がそもそも不可能なので、離婚調停を利用して離婚する必要があります。

裁判したいとき

離婚調停は、離婚訴訟をしたいときにも利用する必要があります。このようなことを聞くと、意味がわからないかもしれませんが、日本では、離婚訴訟をするときには、その前に必ず離婚調停をしなければならないという決まりがあります。このことを、調停前置主義と言います。

そこで、たとえば相手との対立が激しくて、調停をしても絶対に合意出来ないと思われるケースであっても、離婚調停を飛ばしていきなり離婚裁判をすることはできないのです。

いきなり裁判できないのか?

夫婦が離婚したいと思っている場合、早く手続きを終わらせたいと考えることが普通です。そして、親権や相手が不倫しているかどうかなどの重大な問題について夫婦が対立しているケースでは、相手と話しあっても解決出来るはずがないケースがあります。

このような場合、離婚調停をすると時間の無駄のように感じますが、どうしても離婚調停は必要なのでしょうか?離婚調停を飛ばしていきなり裁判することができないのか?という質問が多くあります。

この点については、先ほども説明したように、不可能です。相手が外国にいて行方不明の場合など、調停をすることがほとんど100%不可能なケースなどをのぞいて、離婚訴訟するためには離婚調停が必要です。相手が行方不明でも、住民票を探して離婚調停を行い、不成立になってからしか離婚訴訟することはできません。

離婚をするときには、協議離婚で解決できないなら、必ず「調停」という段階を踏まないといけないので、調停は大変重要な位置づけとなります。

離婚調停のメリット

では、離婚調停をすると、何かメリットはあるのでしょうか?以下で、順番に見てみましょう。

相手と顔を合わせないので冷静に話ができる

離婚調停のメリットとして、まずは相手と顔を合わさないので冷静に話を進められることがあります。夫婦が自分達で話をしていると、どうしても感情的になって、話を進めるのが難しくなりがちです。必要な離婚の取り決めができず、単なる喧嘩になってしまう例もあります。そこで、離婚調停をすると、調停委員を介する形になるので、相手と直接話をしません。まったくの第三者が間に入るので、お互いが感情的になりにくく、話を進めやすくなります。

柔軟に解決できる

離婚調停の良い点は、裁判所を利用する手続きではありながら、柔軟に解決ができる点です。訴訟になると、裁判官が法的な観点から何もかも決定してしまうので、硬直的な判断になりますが、離婚調停なら当事者が自由に決められます。当事者同士の話し合いを、調停委員が手伝ってくれる、という程度のイメージです。

離婚原因がなくても離婚ができますし、相手に有責性がなくても多額の離婚解決金を支払ってもらうことなどもできます。財産分与の割合も、2分の1ずつにこだわらず、自由に分け合うことができます。

調停委員が間に入ってくれるので、相手と対等に話ができる

夫婦が離婚の話合いをするとき、DV事案などのケースでは、被害者側はかなり不利になります。このような場合、妻が離婚話を持ち出したら、それだけで夫による激しい暴力が始まったりしますし、モラハラ事案でも、妻が離婚したいというと、夫が延々と説教をはじめて一切離婚話が進まなかったりします。

このように、夫婦が自分達で話しあうと対等に話ができない事案では、離婚調停を利用するメリットがあります。調停では、調停委員が間に入ってくれますし、法的な知識を持った裁判官が関わってくれるので、適切な方向で話を進めることができます。

離婚条件を漏らさず取り決めできる

離婚調停をすると、離婚に必要なことを漏らさず取り決めできるメリットがあります。夫婦が離婚するときには、離婚だけではなく子どもの養育費や慰謝料、財産分与、年金分割など、いろいろな取り決め事項があります。

ただ、協議離婚するときには離婚と親権者だけ決めれば良いので、その他の条件が無視されることがあります。

そうなると、離婚後にそれらの話合いが必要になり、紛争が蒸し返されてしまうのです。ここで、離婚調停を利用すると、通常はそのケースで必要な財産分与や慰謝料、養育費などの問題をすべて一緒に決定することになるので、漏れが発生しません。

調停調書が作られるので、強制執行などの効果がある

離婚調停によって合意が成立したら、調停調書が作成されます。調停調書は裁判所で作成される文書で、強制執行力を持っています。強制執行力とは、差押えをするための効力、ということです。つまり、調停調書があると、相手がその内容にしたがった支払をしない場合に相手の給料や財産を差し押さえることができます。

協議離婚の場合、慰謝料や財産分与の支払いを相手と合意しても、それを単なる離婚合意書にしかしないケースが多いです。そうなると、相手が約束とおりにお金を支払ってくれない場合、すぐに差押えをすることができません。

まずは訴訟や調停をして、合意を成立させるか判決をもらってからでないと、強制執行はできないのです。そうなると、調停や訴訟をしている間に相手が逃げてしまったり財産を隠してしまったり、自己破産してしまったりするおそれもあります。

これに対し、調停離婚によって調停調書が作成されていたら、すぐに強制執行ができるので効果的に支払いを受けることができます。

DV事案の場合には配慮してもらえる

DV

離婚調停では、相手からDV被害を受けていた事案などでは特別の配慮をしてもらうことができます。

通常のケースの場合

通常のケースでは、調停委員が1つの部屋で待機しており、当事者はそれぞれ別の部屋に待機して、それぞれが入れ替わりで調停委員の部屋に出入りして話を進めることになります。この方法でも、通常は相手と顔を合わせずに済みます。

DV事案の場合

通常のケースと同様の方法をとると、DV事案の場合などには、相手が待合室に押しかけてきて暴力を振るうおそれなどがあります。また、裁判所の帰りに後をつけられて、家がバレてしまうかもしれません。そこで、DVなどの特殊事案においては、当事者それぞれが別々の部屋に待機していて、調停委員が移動する形にします。

そうすると、廊下などで相手とすれ違うこともありませんし、相手が押しかけてくることもありません。また、行きや帰りの時間もずらしてもらうことができます。このことによって、帰りにつけられて家を突き止められることなどを防止することができます。

離婚調停は同居しながら?別居してから?

調停委員の印象がすべて

離婚調停は、夫婦の間に調停委員が入り、解決を図っていく手続きです。そのため、調停委員の判断が、解決のための大きな要素となっていくことは明らかでしょう。ご自身が離婚したいと離婚調停を申し立てたような場合は、離婚するのが適当、という印象を持ってもらう必要があるのです。

こうしたことから、同居の方が有利なのか、はたまた別居していた方が有利なのかという点においては、一概にこちらの方が有利とすることができません。なぜなら、夫婦のあり方や形などはそれぞれであり、調停委員は様々な点から判断するからです。

それならばどうしたらいいのか分からないと考えてしまう方もいるでしょうから、同居で有利になる点、別居で有利になる点などをみていきましょう。

同居は夫婦同居義務を果たしていると判断される

夫婦は同居することを民法上義務としています。もちろん単身赴任など特殊な場合の別居は義務に反しているとされず問題ありません。しかし、一方的に配偶者が気にくわないからと家から出て行ってしまうのは、夫婦の同居義務に反することになります。

また、ご自身が浮気などをして離婚を申し立てているような場合、別居していると不利になります。

調停委員は子どもの福祉を最大限尊重し判断します。そのため、本来ならば婚姻関係は破綻しているけれど子どものために同居していると主張すれば、調停委員は親として子どものために嫌々ながら同居しているという印象を与えることができ、親権を取るうえでも有利に持っていきやすくなるでしょう。

さらに、証拠探しは同居していると有利になります。郵送物や洗濯物に紛れているレシートなど離婚のために有利となる証拠を見つけやすい状況であるといえます。

同居は思わぬトラブルに発展することも

同居しながら離婚調停をする場合、主張などが記載された書面が同じ場所に郵送されることになります。そのため、自分の主張に対して配偶者から、その場で文句が出てしまうというリスクがあります。争いは調停の場ですればいいところ、家でも言い争いなどが起こってしまう場合があるのです。

別居は婚姻関係の破綻を客観的に示せる

別居状態が長期間継続しているという事実があるならば、もはや夫婦関係の修復は不可能と示すことができます。この場合、離婚したいと主張している側にとっては、別居は有利な状況といえます。

さらに、子どもと一緒に別居している場合、子どもの意思はこちら側だと示すことができるため、親権獲得には有利な客観的な事情と主張することが可能になるでしょう。

また、別居していれば、離婚調停までに冷静に意見をまとめる時間を取ることができます。どうしても、相手が同じ場所にいると冷静ではいられないことも多いかもしれません。

そして、DVなどを受けている場合は、別居をして安全を確保する必要があります。安全を確保するために別居をしている、と主張すれば、逃げなければならないほど、DVがひどいという印象を調停委員に与えることができます。

別居は費用がかかる

別居する場合、現在の家の他に住む家を借りる必要もあります。家賃などは高額のため、費用が大きくかかります。実家に住むことができるなどという場合を除いては、経済的なデメリットは一定額で存在します。

どちらがいいか不明な場合は弁護士に相談しよう

離婚調停にあたり、別居をしたらいいのか同居のままでいいのか分からないという場合は、弁護士に相談してみることをおすすめします。第三者に話をすることで冷静にご自身の考えをまとめるきっかけになる可能性もありますし、どちらが有利になるか弁護士からアドバイスを受けることもできます。

同居状態から別居に移行するにあたり、注意する点などを聞くこともできるなど、メリットも多くあります。迷っている場合は、ぜひ弁護士に相談してみるとよいでしょう。

離婚調停の申し立て方法

次に、離婚調停の申立方法をご説明します。離婚調停を申し立てるときには、調停申立書という書類を作らなければなりません。調停申立書には、離婚したいことや、自分が希望する離婚条件などを書き込みます。たとえば、親権を希望するのかや、財産分与についての希望や、慰謝料をいくら希望するのかなどです。

そして、一件について、基本的に1200円の収入印紙が必要です。郵便切手も1000円分くらい必要です(家庭裁判所の運用によって金額と内訳が異なります)。戸籍謄本を添付する必要があるので、事前に役所で取得しておきましょう。最低限これだけを揃えたら、調停の申立があります。もし、調停委員に見ておいてほしい証拠書類などがあったら、一緒に提出しておいてもかまいません。

離婚調停の流れ

離婚調停を申し立てると、その後どのような流れで進んでいくのか、ご説明します。

調停申立書が受け付けられると、しばらくして自宅宛に裁判所から期日の通知書が届きます。そこには、第一回の調停期日の日程と時刻が書いてあります。同じ頃、相手にも期日の通知書が届いています。

第一回の期日に行くと、通常は相手も来ています。相手とは別々の待合室で待機することとなり、調停委員から、互い違いに呼出を受けます。こちらの意見は、調停委員を通じて相手に伝えてもらいますし、相手の意見は調停委員を通じてこちらに伝えられます。このように、伝言ゲームのような形でお互いが話し合いをすすめるのが主な調停手続きです。一回の調停期日は、平日の午前または午後の2~3時間程度であり、その日に合意ができなければ、次回の期日が入れられます。

調停は、月に1回程度開かれるのが標準的です。回数については、ケースによって異なりますが、だいたい3回~6回くらいで終わることが多いです。

調停において、夫婦双方が合意できると、その内容で調停が成立します。すると、後日自宅に調停調書が届くので、それを役所に持っていったら離婚届けができます。金銭支払いを約束した場合には、その内容にしたがって支払いを受ける(行う)ことになります。

相手が来ないとどうなるのか?

書記官が相手に電話してくれることがある

離婚調停を行うとき、相手が調停に来なかったらどうなるのかと心配する人が多いです。調停は、お互いが話合いによって離婚問題を解決する手続きなので、相手が調停に来なければ、話を進めることが出来ません。そこで、相手が調停に来ない場合には、基本的に何もできずその日の調停が終わってしまいます。

相手の電話番号がわかっている場合には、裁判所の書記官から相手に電話してもらえることもあります。相手が電話に出て「次は行きます」などと言うのであれば、日程を調整して次回期日を入れます。その期日に相手が来たら、その後は普通通り調停を進めていくことが出来ます。

相手が来ないことが続くと不成立になる

これに対し、電話などをしても相手が全く対応しないことがあります。このようなケースでも、1回で離婚調停を不成立にするのではなく、次の期日を入れることが多いです。2回目も同じように相手が来なかったら、そのときには不成立になることが普通です。

不成立になったら、相手に対して離婚訴訟を行うことができますし、離婚訴訟であれば、相手が対応しないとその分相手が不利になるだけなので、こちらの有利に離婚を勧めることができます。このように、離婚調停で相手が来ないとしても、いずれは不成立になって裁判で離婚ができるので、さほど心配をする必要はありません。

離婚調停手続にかかる期間は?どんな場合に長期化する?

離婚調停にかかる期間は一般的には半年

離婚調停は、離婚そのものについて、もしくは離婚は合意できているけれど条件面で争いがあるような場合、夫婦双方の話し合いで解決することができないときに利用する手続きです。

夫婦の間に調停委員が入り、解決に向けての考えを示したり、両者の考えをうまくまとめたりして、解決を図っていくのです。こうした手続きは、調停委員が当事者の意見を聴く時間や争う点が多い場合などで、手続きにかかる時間が変わってきます。

さらに、離婚調停においても、第三者の判断が当事者を強制する裁判とは異なり、両当事者の合意がなければ解決しません。こうしたことから、各当事者によって、かかる期間はバラバラといえます。そのため、1か月で終了する場合もあれば、1年以上かかる場合もあるのです。

ただし、だいたい3回程度の調停で成立、不成立が判断されることが多いといわれています。1か月に1回開かれるとすると離婚調停の手続きにかかる期間は、申し立てからだいたい半年程度ということができます。

離婚調停が長期化する場合

離婚調停が長期化する場合はいくつかあります。たとえば、離婚自体について争っている場合、子どもがいる場合、争っている事項が多い場合などが挙げられます。具体的にみていきましょう。

離婚自体を争っている場合

離婚をするかどうかの点で争っている場合、そもそも離婚が適切かどうかの判断がなされます。両者の考えを調停委員が聴取し、証拠などをもとに判断することになりますので、その手続きだけでも、かなりの時間を要することになります。

それに加えて、双方離婚の合意が得られた場合は、条件面での話し合いに移行することになります。条件面で折り合いがつかない場合は、さらに長期化しますので、結果的にかなり長期になる場合があります。

子どもがいる場合

子どもがいる場合は、そもそも親権者はどちらが取るのか、養育費などの金銭的な条件面はどうするのかなど、決めなくてはならない事項が数多く出ます。こうしたことから、子どもがいる場合は長期化する傾向があるのです。

争点が多い場合

そもそも争っている項目が多い場合、決めなくてはならない事項が多く、その事項ごとに両者の合意が必要になります。争っていると、妥協することができず、折り合いをつけることが難しくなる場合も多いのです。こうしたことから、争点が多い場合には長期化する傾向にあります。

また、争点が多いと、揃えなければならない資料も多くなります。折り合いがつくのが早くても、資料の収集に時間がかかる場合、手続きを進めることができないため、結果的に長期化する傾向が強くなってしまうのです。

長期化を防ぐためには弁護士に依頼する方法も

離婚調停は、弁護士に依頼しなくても利用することができる手続きですが、長期化を防ぐために弁護士に依頼する手段もあります。弁護士に相談することで、離婚調停を有利に進めるアドバイスや資料収集の代行や証拠収集のポイントなどを受けることができます。

こうしたアドバイスをもとに手続きに臨めば、手続きが長期化させずに解決することを期待できますし、有利に手続きを進めることができる可能性を高めることができます。

離婚調停で子供の親権争いを有利に進めるには?

調停委員の印象が大切

離婚調停において、調停委員の判断をもとに、解決が図られます。そのため、調停委員が親権者はこっちの方がふさわしいと判断してもらう必要があるのです。もちろんこうした判断は強制ではないため、納得がいかなければ従う必要はありません。

しかし、調停委員を味方につけ、ご自身を親権者としてふさわしいと判断してもらうことができれば、配偶者がその判断に従うよう説得してもらえる可能性も高まります。裁判に移行しても、長期間離婚が成立しないというリスクもありますので、離婚調停で離婚が成立することが望ましいのです。

こうしたことから、調停委員に、親権にふさわしいと印象を持ってもらうことが大切なのです。

子どもの福祉が優先事項

では、どのようにして調停委員に親権者にふさわしいという印象を持ってもらうことができるのでしょうか。最も大きなポイントは、その子の福祉のためには、どちらの方がより幸せか、という観点になります。この子の福祉、いわゆるその子の幸せというのが、親権者を決める際の判断基準になっているとされているのです。

親権者にふさわしいとされるポイント

子どもの福祉の観点から、様々な点から総合的に、どちらがより親権者にふさわしいか判断されています。具体的なポイントとしては、現在の状況、子どもの意思、経済状況、体調面、子育てに充てられる時間等、になります。具体的にみていきましょう。

現在の状況

現在、子どもはどちらと同居しているのか、これまでの状況はどのようなものか、という点になります。子どもの福祉の観点から、生活環境を頻繁に変えるのは適切ではないという考えがあります。そのため、現在の状況が重視される傾向があるのです。

たとえば、妻が子を連れて実家に戻り、子は実家近くの学校へ通い、元気に暮らしているという場合、問題がなければ、そのままで幸せではないかと判断されます。

子どもの意思

子どももある程度大きくなると、意思が重視されます。特に15歳以上の子どもは、意思確認の上、親権者が決定されています。

経済状況

養育費を得た上で、どちらの場合がより経済的に子どもが暮らしていけるのか、判断されます。そのため、専業主婦の場合は、少しでの収入があるようにすると有利になります。

子育てに充てられる時間等

子育てに充てる時間がどの程度あるのか、具体的に判断されます。特にフルタイムで勤務している男性の場合は、子育てに充てられる時間が短いため、不利になるといわれています。転職予定がある、時短勤務ができる、リモートワークができるなど、アピールする必要があるでしょう。

協力関係

ご自身だけでなく、誰か身近にサポートできる体制があるかどうか、みられます。たとえば、実家で同居しており、両親が助けてもらえる、という場合になります。

体調面

子育てをする親が病気の場合、子育てをするのが困難だと判断される場合があります。離婚について疲労がたまっていたとしても、心身ともに体調面で良好だと主張することも大切です。

客観的なケースを記録しておくことも大切

ご自身が親権者として印象を持ってもらうためには、客観的な事情を証拠として記録しておくことも大切です。たとえば、子どもと同居している場合は、こどもについて育児記録をつけておく、なかなか会話ができない場合は、どうしたのかなどです。別居しており、子どもと離れてしまった場合、手紙で頻繁にやり取りしていたなどという記録なども該当します。

弁護士に相談してみることも

どのようにして親権を獲得できるのか分からないという場合は、弁護士に相談した対策を練るという方法もあります。ご自身では気がつかない点が実は親権を取るにあたり、有利なこともあるのです。証拠集めなどのアドバイスを受けることもできます。

自分が不利だと思っている場合は、なおさら、弁護士のアドバイスを聞き、少しでも有利な方向に変えられるようにすることも、結果的に親権を得るための重要がポイントとなるでしょう。

離婚調停が不成立した後の流れと対策

離婚調停が不成立だった後の流れ

離婚調停は、夫婦の間に第三者である調停委員が間に入り、争いの解決を図る手続きです。しかし、調停委員の判断は当事者を拘束しないため、夫婦が合意しなければ、争いは解決せず、結果的に調停不成立と判断され、調停が終了してしまいます。

離婚調停が不成立となった場合、その後の手続きは、離婚裁判に移行する、協議離婚を試す、審判離婚に移行するの3通りのうちから選択することになります。なお、離婚裁判へ移行するのが多くなっています。

離婚裁判

離婚裁判は、裁判制度を利用して、裁判官に判断してもらう手続きになります。離婚調停が不成立になってから2週間以内に離婚裁判を提起することで、離婚調停の申立手数料を訴訟提起の手数料に充てることが可能になっています。

裁判の場合、判決に納得がいかなくても従わなければならないため、否応なしに手続きが終了となります。ただし、証拠の提出など一般的な裁判の手続きに則って行う必要があるため、弁護士に依頼する必要があります。

協議離婚

調停の際に、相手の考えが明確になったため、改めて話し合いで解決を図ることもできます。この話し合いで解決すれば、争いは終了します。

審判離婚

例外的な手続きとして実施される審判離婚は、裁判官が適当な場合と判断した場合に実施されます。たとえば、裁判手続きは長期間に及ぶため、子どもにデメリットが大きい場合などんび、審判を用いて条件の決定などを行います。ただし、当事者に不服申し立ての権利があるため、これがなされると審判の効力が失われ、結局裁判手続きに移行することになります。こうしたことから、実務ではほとんど用いられていないとされています。

離婚調停不成立後の対策

離婚調停不成立後の対策としては、裁判手続きではなく、協議離婚を成立させるように尽くすことをおすすめします。

裁判手続きはお金と時間がかかります。訴訟技術が必要なため、弁護士に依頼する必要があり、費用も多く発生することになります。その点、弁護士に依頼するとしても、協議離婚で間に入ってもらう方がコスト面で有利になることも多いのです。

もっとも、裁判で白黒つけたいという場合は裁判手続きに移行するのですが、弁護士に依頼する必要があります。証拠を収集しておく必要など、適切なアドバイスをもとに、自分できることに力を尽くすことになります。

こうしたことから、夫婦の折り合いが悪い、争いが多くなりそうだと思った場合は、離婚調停などに進む前から、弁護士に相談しておくことをおすすめします。弁護士に相談しておくと、調停だけでなく、裁判に移行したときに有利となる証拠収集の観点から、アドバイスを受けることができるからです。

特に証拠は消えてしまうことが多いため、早いうちから行っておくと、手続きが移行したときに、大変な思いをせずに済むのです。離婚調停不成立後の対策としては、そもそも離婚調停が不成立にならずに、解決できるよう予め対策を行っておくことが最良だといえます。

もっとも、裁判で有利になるよう、弁護士からアドバイスを受けて、証拠収集などの対策を取っておくこともひとつの手段です。

離婚調停を弁護士に依頼するメリット

弁護士

離婚調停を有利に進めるには、正しい知識とそれをうまく伝える能力が必要ですが、このようなことは、専門知識を持たない一般の人には難しいことがあります。そこで、離婚調停を弁護士に依頼することができます。以下で、離婚調停を弁護士に依頼するメリットをご説明します。

交渉を有利に進めてくれる

弁護士に依頼すると、まず、交渉を有利に進めてくれます。弁護士は交渉のプロなので、離婚調停の話の進め方にも工夫して、相手の出方などを予測しながらその都度適切な対応をとるので、離婚調停が有利になります。

調停委員が話を聞いてくれやすい

また、調停委員も話を聞いてくれやすいです。当事者が自分で説明しようとしてもうまく説明出来ない場合がありますが、弁護士は説明することが仕事なので、依頼者の気持ちや希望を代弁して、調停委員にしっかり伝えてくれるので、依頼者の希望が実現されやすくなります。

手間がかからない

また、弁護士に離婚調停を依頼していると、手続きを弁護士が全部してくれるので、依頼者は非常に楽になります。申立書の作成、収入印紙の購入、裁判所への提出、期日のやり取りなどすべて弁護士がしてくれるので、依頼者は煩わしい離婚調停の手続きから解放されます。

安心感があってストレスがなくなる

また、法律のプロである弁護士が自分の味方になってくれているという安心感が強いです。離婚問題を抱えて大きなストレスになっている場合でも、弁護士がついてくれていると思うと精神的に非常に楽になります。離婚問題のせいでうつ状態になっていても、弁護士に対応を依頼してしばらくすると、だんだん元気になってくることがあります。

間違った判断をせずに済む

さらに、弁護士に対応を任せていたら、間違った判断をすることを避けられます。離婚調停では、相手から条件提示をされたときに、それを受け入れるかどうか決めないといけません。このとき、依頼者はしろうとですから、それが相場と比べてよい条件になっているのかそうでないのかについて、判断ができません。

知らない間に不利な条件を受け入れてしまうおそれもあります。ここで、弁護士は離婚問題の法的な考え方を知っているので、依頼者に不利になる条件を受け入れることがありません。相手から不当な条件の提示があってもそれを断ることができますし、むしろこちらから有利な条件提示を行うことができるので、依頼者の利益を実現できます。

離婚調停を弁護士に依頼した場合の費用

費用

弁護士に離婚調停を依頼するとたくさんのメリットがありますが、弁護士に調停を依頼すると費用が心配だということがあるでしょう。そこで、離婚調停にかかる費用について、ご説明します。

弁護士費用の種類と法律相談料

離婚調停の弁護士費用には、法律相談料と着手金、報酬金、実費、日当があります。法律相談料とは、当初に弁護士に離婚の相談をしたときにかかる費用のことです。だいたいどこの事務所でも、30分5000円(+税)になっています。無料相談を行っている事務所もあります。

着手金

着手金とは、弁護士に離婚調停への対応を依頼したとき、当初にかかる費用です。事務所によって金額が異なりますが、だいたい20万円~30万円くらいの間になります。

報酬金

さらに、離婚調停が成立した場合には、報酬金がかかります。報酬金の金額は、事務所によって異なりますが、だいたい30万円~50万円くらいになります。慰謝料や財産分与の支払いを受けられた場合には、支払いを受けられた金額の10%程度が報酬になることなどがあります。

子どもの親権を描くとき出来たときに報酬が加算されたり、養育費の支払いを約束できた場合に報酬が上がったりすることもあります。報酬金の考え方は、事務所によって異なる点も多いので、具体的には離婚調停を依頼するときに、弁護士事務所でしっかり確認しておきましょう。

離婚調停をスムーズに進めたいなら弁護士に相談

日本では協議離婚が多いとは言っても、離婚するために調停が必要になることは多いです。このような場合、自分に有利になるように離婚調停をすすめるには、弁護士に対応を依頼する必要があります。弁護士に調停を依頼したら、面倒な手続き関係をすべて任せることができますし、間違った判断をすることもなく、不利になることもありません。

DVやモラハラなどの事案で相手に対して恐怖間を持っているときにも、弁護士が味方になってくれていたら安心感が強いです。弁護士がついていると、調停委員も話を聞いてくれやすいですし、依頼者のストレスも軽減できます。

このように、離婚調停をスムーズにすすめたいなら、弁護士に対応を依頼することが大切です。今、夫婦間の問題を抱えていて離婚調停をしようと思っている人や、すでに離婚調停が始まっていて対応に悩んでいる人は、一度、お早めに弁護士に相談してみることをおすすめします。

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