離婚問題は女性弁護士?それとも男性弁護士がいい?

弁護士女性が離婚問題で相談する場合、「女性弁護士の方が気持ちをわかってくれるのでは?」と思いがちですが、実際はどうなのでしょうか。確かに女性の側に立ってくれるのは間違いありませんが、逆に女性特有の感情のもつれが発生してしまうことも。やはり一番のポイントは……

女性弁護士に離婚問題を頼むメリット&デメリット

【メリット】女性の立場になって考えてくれる

妻側の立場の人が離婚問題を弁護士に依頼する場合は、「やはり女性弁護士の方が相談しやすい」と思う人も多いようです。たしかに男性弁護士は、自分自身が男社会の恩恵にドップリと浸かって生きているので、離婚を考える女性の辛さや悲しみをわかってあげるのは難しいかもしれません。また弁護士は勉強にあけくれて青春時代を過ごしてきた人も多く、そもそも女性の気持ちにうとい男性弁護士がいるのも事実です。

その点、女性弁護士の場合は自分自身が女性の立場であるため、DVなどに対しても「なぜこのようなことが起きてしまうのか?被害者の女性をどうやって守ったらいいか?」といった強い問題意識を持っている人も数多くいます。「夫の暴力で離婚を考えている」と相談すれば、ただ単に離婚問題を解決させるだけでなく、自分の味方となって応援してくれる場合もあるでしょう。離婚を考える状況に至るまでに自分が受けてきた辛さを弁護士がわかってくれるということは、調停や訴訟などの長い道のりを乗り越えるための、大きな支えとなるに違いありません。

【デメリット】感情的になりやすい傾向にある

女性弁護士は親身になって依頼人のことを考えてくれる反面、男性に比べて視野が狭い傾向があるようです。「女はすぐ感情的になる」とよく言われますが、これは女性が物事全体を広い視野で考えず、自分の気になる部分だけにこだわってしまうことから起きる感情です。依頼人が女性だった場合、離婚問題の話し合う内容によってはお互いに感情がむき出しになるため、口論に発展してしまうケースもあります。

たとえば、離婚を期に子どもが父親へと奪われてしまったAさんのケースをご紹介しましょう。性格の合わない夫との離婚を考えているAさんは、夫と別居して子どもと一緒に暮らし始めました。ところがある日、Aさんが子どもを幼稚園に迎えに行くと、「いまお父さんがお迎えに来ましたよ」と言われてビックリ!なんと夫は、子どもを自分の家に連れ去ってしまったのです。

その後Aさんは「こんな自分の辛さを、ちゃんとわかってくれる弁護士に頼みたい」と、女性弁護士に相談をしました。その弁護士も一生懸命に取り組んではくれたのですが、「まずは慰謝料の算段を」とそこばかりに夢中になり、親権問題のことを後回しにしてしまったのです。

離婚の相談で親権問題が何よりも大切だったAさんは弁護士と口論になり、ますます親権の手続きが滞ってしまいました。そして長い月日が過ぎ、とうとうAさんは子どもを引き取ることを断念せざるを得なくなったのです。「もっと冷静に物事を進めてくれる男性弁護士に頼むべきだった」と、心から後悔するAさんでした。

男性弁護士に離婚問題を頼むメリット&デメリット

【メリット】冷静に大所高所から判断してくれる

細かな感情の機微にうとい傾向にある男性。しかし、物事を全体的にみて優先順位を立てて動くという、冷静な判断能力に長けています。そのため、離婚における親権や相続・慰謝料・養育費といったさまざまな問題を同時進行する必要がある人は、女性よりも男性の弁護士に依頼したほうがスムーズに運ぶ場合が多いでしょう。

また、弁護士の男女比は8対2と圧倒的に男性弁護士が多いため、必然的に男性のほうがよい弁護士を選びやすいというのも事実です。「絶対女性弁護士に」と限定してしまうと、選ぶ範囲も極端に狭まってくるので、家から遠い弁護士事務所を選んでしまうことになるかもしれません。弁護士事務所は、依頼をすると足しげく通わなければならないため、近いに越したことはありません。

【デメリット】細かい感情の機微が苦手

離婚問題は非常にナイーブな側面があり、依頼者としてはその辺の細かい機微を理解してほしいのですが、女性弁護士に比べると得てして男性弁護士の場合はそこに気づけないケースが多々あります。いきなり数字の話や事務的な話に飛んでしまい、依頼者が「私の気持ちなんて、どうせわかってくれないのね」とイライラしてしまうことも少なくありません。

また、男性の依頼者にとって男性弁護士の組み合わせはどうかというと、これはこれでとても微妙です。話がまったく弾まずに、空気が重くなってしまい、結局依頼者が満足できなかったという場合も結構あるからです。

そもそも全体的な傾向としては、同性の弁護士よりは異性の弁護士に依頼をするほうが、うまくいくようです。そして、それ以上に大切なのは「相性」でしょう。依頼者と弁護士の相性が良ければ、同性であっても異性であっても、たいがいの離婚問題はクリアできるはずです。

当サイトの紹介記事を見ながら、「この弁護士事務所は自分に合っているかもしれない」という所を2~3ヶ所ピックアップし、女性弁護士であれ男性弁護士であれ実際に会って話をしてみましょう。自分の気持ちをわかってくれて、離婚の問題を解決するために一生懸命がんばってくれる弁護士さんは、男女を問わず良い結果を導いてくれるものです。

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