離婚した妻が再婚したら養育費は?~養育費の支払い義務はなくならない~

再婚した場合の養育費

離婚をして子どもを引き取った元妻が再婚をした場合、養育費はいったいどうなるのでしょうか?「再婚をしたのなら、その夫が養育すればいいだろう」と考える人もいるのですが、そうではありません。元妻が再婚をしてもしなくても、元夫には支払い義務があるのです。しかし…

元妻が再婚しても養育費を払い続ける元夫の複雑な心境

生活が困窮する中、別れた子どもの養育費を払い続けるAさんの事例

Aさんは以前妻と5歳になる息子の3人家族で暮らしていましたが、性格があまりにも合わない妻との生活に疲れ、話し合いの結果離婚という結果になりました。元妻は息子を連れてアパートで暮らし始め、「お互い大変だけれど、養育費は毎月6万円支払うから、頑張って育ててほしい」と、Aさんは元妻に伝えました。

その約束通り、Aさんは元妻に毎月6万円を支払い続けていましたが、あるとき元妻から「再婚をして引っ越しをした」という知らせを受けたのです。元妻の再婚相手は中小企業の経営者で、50人ほどの社員をかかえていました。経営状態も悪くないようです。引っ越し先は都心にしては大きな一軒家で、高級車も2台ありました。

再婚相手になつく息子に、養育費を払い続けるべきか?

かたやAさんは、傾きかけた中小企業の平社員。上がつかえているので出世する見込みはなく、ボーナスも減額されている状態でした。苦しい中でも、子どもためと思って養育費を払い続けていましたが、再婚相手はその子どもを養子に迎え入れたのです。

養子となれば、将来は会社の跡継ぎになるかもしれません。Aさんは半年に1回子どもと会っていましたが、再婚後は息子もだんだんよそよそしくなり、Aさんはますます悩み始めました。「たしかに息子は自分の子どもだけれど、今は再婚相手の子どもとして、楽しくやっているようだ。自分にはもう、父親としての出番はないのではないか?」

悩んだ挙句、Aさんは弁護士に相談をし、養育費の大幅な減免請求を起こしました。

再婚相手の「養子縁組」は、養育費減免の理由になる

離婚後に“事情の変更”があった場合は、養育費の減免が可能に

民法880条には、下記のような条文が書かれています。

「扶養にかかる協議または審判があった後事情の変更が生じた時は、家庭裁判所は、その協議又は審判の変更又は取消しをすることが出来る」

この民法880条で重要になるのが、「事情の変更」とは何か?ということです。事情の変更として認められるものはいくつかありますが、“妻の再婚”もこれにあたります。

養育費減免にあたっては、再婚相手の経済力も必要

ただし、妻が再婚しても、それだけで養育費が減免できるわけではありません。たとえ再婚をしても、新しい夫が「子どもの養育までは面倒みられない」というケースも多いからです。養育費の減免が可能となるのは、再婚相手が子どもと養子縁組をし、なおかつ子どもを育てるだけの経済力がある場合です。

Aさんの場合は元妻の再婚相手が子どもと養子縁組をし、経済力も十分にあったため、養育費の減免が可能となりました。

再婚相手に経済力がなければ、元夫は養育費を払い続ける

では、もしも再婚相手が養子縁組をしても、子どもを養うだけの収入がなかった場合はどうなるでしょうか?この場合は、元夫が「第二次的扶養義務者」として、今まで通り養育費を支払うことになります。

もしかしたら、元夫にとってこれは、一番悲惨なパターンかもしれません。新しい夫のところに子どもは取られ、経済力がないことで養育費は支払わされるという、取られっぱなし状態になるわけです。「それなら養子縁組なんてするな!」と言いたいところでしょうが、法律上はそれが通用しています。

基本的に再婚相手には、連れ子の養育費支払い義務はない

養子縁組をしなければ、再婚相手に養育義務は課せられない

昔なら、母親が連れ子と一緒に再婚をすると、再婚先の夫が面倒をみるというイメージがあったかもしれません。でも、今はそうではなく、「ひとりの女性を愛して、一緒に暮らしたいと思ったから結婚をする。でも子どもの養育までは考えていない」という男性が多くなっています。

法律的にも、基本的に再婚相手に連れ子の養育義務はなく、養子縁組をすることではじめて実子と同じ立場になります。

子連れで再婚はしたけれど、“生活費は別々”のBさんの事例

Bさんは暴力をふるう夫に耐え切れず、小学生の子どもを連れて離婚。その3年後、職場で今の夫と恋愛関係になり、再婚しました。二人とも同じ職場の同僚なので、お給料も同じくらい。Bさんは結婚後も働き続け、子どもを育てながら家事もこなしています。

結婚当初、初婚の夫を気遣ったBさんは、夫に「子どもの出費は、私が何とかするから」と言っていました。それでも少しは手伝ってもらえるだろうと期待していたのですが、夫はその言葉を素直に受け入れ、今まで一切援助はしてくれていません。

子育て経験のない夫には、子どものためにどれだけお金がかかるかが、想像できません。しかし、子どもがもうすぐ中学生になろうとする今、塾の費用や大学の学費などを考えると、Bさんは不安でいっぱいになります。

自由にお金を使える夫、教育費に頭を痛める妻

夫はそんなBさんの気持ちにはまったく気づかず、子どもとは友達のように仲良くしてくれています。でも、自分のお金を子どものために使う必要もない夫は、週に2回職場の同僚と飲んで帰り、ときには昔の仲間と旅行に行くこともあります。

かたやBさんは、まったくそんな余裕などありません。光熱費や食費などが折半になるのは助かりますが、生活費で一番大変なのは教育費でした。遊び歩く夫を横目に、友達とのランチもままならず、ひたすら働き続ける自分。「私の子なのだから仕方ないけれど、これが再婚じゃなければ、こんなことにはならなかったのよね」と、あらためて思う日々でした。

再婚でも夫婦で話し合い、ひとつの家計を営む家庭もある

子どもの養育費を、夫の収入を含めた家計から出すCさんの事例

もちろん、子連れで再婚をしたからといって、家計が別の家庭ばかりではありません。高校生と中学生の子どもを連れて再婚したCさんは、良心的な夫の協力のもと、素晴らしい家庭を築いています。

Nさんの夫は自営業者で、一度離婚を経験していますが、子どもはいません。二人とも40歳を過ぎてから知り合い、意気投合して再婚。お互いに離婚という辛い経験をした者同士、「今度こそいい家庭を築きたい」という思いがあり、家族皆で助け合い、支え合いながら生活をしています。

夫婦でお互いに助け合い、理想の再婚家庭を実現

夫は収入を全額家に入れ、そこに会社員のCさんの給料を足して、家計の収入とします。夫の小遣いは収入の二割、子どもたちの教育資金もそこから貯め、何かあったときのときのために貯蓄もしています。

あるとき1年間ほど、夫の収入が激減したこともありますが、そのときは貯蓄を切り崩しながら乗り切りました。夫もCさんも、家族のためにお金を使うのは当たり前と考え、不満に思ったことは一度もありません。

そんなCさんの再婚生活なので、子どもたちはその後立派な大人に成長し、独立した後はCさん夫婦を助ける立場に回ってくれています。

子連れの再婚には、初婚にはまったくないような、さまざまなパターンがあります。何よりもまず、相手がどんな人なのかを見極め、二人で事前によく話し合ってから再婚へと踏み切ることが大切です。

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