離婚のきっかけとなる理由10選!男女別によくある理由の傾向を徹底分析

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離婚のきっかけとなった理由徹底分析!

男女に共通して最も多い理由は性格の不一致

愛し合って結婚したはずの夫婦が離婚を決意するとき、そのきっかけには一体どのようなものがあるでしょうか?

結論から言えば、離婚のきっかけの第1位は、男女ともに「性格が合わない」ことです。「性格が合わない」とは、価値観の違いなどから気持ちがすれ違い、我慢ならなくなったような場合のことです。その背景には、結婚前は相手の本当の性格に気付かなかった、あるいは、結婚後に相手の性格が変わってしまったことなどが挙げられるでしょう。

2位以降は男女で完全に別物

第2位以降は、男女で順位に違いが見られます。

本記事では、平成30年8月時点で最新の司法統計(※)をもとに、男女別の離婚のきっかけトップ10を見ていきたいと思います。

【※参照元】http://www.courts.go.jp/app/files/toukei/322/009322.pdf

夫からの離婚のきっかけトップ10

夫からの離婚のきっかけトップ10は下記のとおりです(平成28年度に裁判所に申立てられた婚姻関係事件のうち、申立ての主な動機3つまでを、複数回答可として集計しています)。

  • 第1位…性格が合わない(384回答)
  • 第2位…暴力をふるう(88回答)
  • 第3位…精神的に虐待する(84回答)
  • 第4位…異性関係(81回答)
  • 第5位…浪費する(71回答)
  • 第6位…性的不調和(70回答)
  • 第7位…家族親族との折り合いが悪い(59回答)
  • 第8位…家庭を捨てて省みない(55回答)
  • 第9位…同居に応じない(53回答)
  • 第10位…生活費を渡さない(23回答)

第1位「性格が合わない」

夫からの離婚のきっかけとしては、冒頭でも述べた「性格が合わない」ことが第1位にランクインしており、その回答数は384回答と、第2位「暴力をふるう」の実に4倍以上です。

第2位・第3位はDV関係

第2位が「暴力をふるう」(88回答)、第3位が「精神的に虐待する」(84回答)となっていますが、これらはいわゆるDVに該当します。DVというと、夫が妻にするものというイメージがありますが、妻が夫にする場合もあるのです。

実際、平成30年3月の警察庁発表(※)によれば、同庁が平成29年度に受けた、配偶者からの暴力等事案に関する相談のうち、妻(女性)が加害者の相談は17.3%に上ります。

【※参照元】https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/stalker/h39STDV_taioujoukyou_shousai.pdf

第4位「異性関係」

第4位には、「異性関係」(81回答)がランクインしています。異性関係にも、肉体関係を持つような場合からプラトニックな関係まで色々とありますが、結婚をしている身の妻が夫以外の異性と関係を持つことは、夫としては許しがたいでしょう。

第5位「浪費する」

第5位は「浪費する」(71回答)です。妻の浪費というと、宝飾品を買い込んだりなどが考えられますが、夫婦のうち家計管理を担当するのが主に妻、という家庭が多いことを考えると、妻の家計の切り回しを問題視しているような場合もあるでしょう。

第6位「性的不調和」

第6位は「性的不調和」(70回答)です。具体的には、セックスレスが挙げられるでしょう。よく聞く話としては、妻の出産をきっかけにセックスレスになる夫婦が多いというもの。

子育てで疲れているなどの理由で、妻にセックスを断られてしまうのです。そうしたことが続いたとき、夫は、男性としての自分の存在価値に悩み、離婚を決意するのではないでしょうか。

その他、第7位から第10位まで

第7位には「家族親族との折り合いが悪い」(59回答)、第8位には「家庭を捨てて省みない」(55回答)、第9位として「同居に応じない(53回答)」、そして第10位に「生活費を渡さない(23回答)がランクインしています。いずれも、他の上位のきっかけと比べると数は少ないですが、当事者にとっては大きな悩みのもとだったに違いありません。

妻からの離婚のきっかけトップ10

妻からの離婚のきっかけトップ10は下記のとおりです(平成28年度に裁判所に申立てられた婚姻関係事件のうち、申立ての主な動機3つまでを、複数回答可として集計しています)。

  • 第1位…性格が合わない(670回答)
  • 第2位…生活費を渡さない(406回答)
  • 第3位…暴力をふるう(404回答)
  • 第4位…家族親族と折り合いが悪い(347回答)
  • 第5位…酒を飲み過ぎる(134回答)
  • 第6位…浪費する(110回答)
  • 第7位…家庭を捨てて省みない(108回答)
  • 第8位…精神的に虐待する(107回答)
  • 第9位…異性関係(107回答)
  • 第10位…同居に応じない(68回答)

第1位「性格が合わない」

第1位は、冒頭で述べたとおり、夫からの場合と同じ「性格が合わない」です。ここでは回答数が670回答となっています。

第2位「生活費を渡さない」

第2位は「生活費を渡さない」(406回答)です。見落とされがちですが、これはDVの一種で、経済的DVと呼ばれます。特に専業主婦の妻の場合、夫が生活費を渡してくれないと、生活の一切が立ち行かなくなってしまいます。

第3位「暴力をふるう」

第3位は「暴力をふるう」(404回答)です。男性の強い力で暴力をふるわれるとなると、かよわい女性はひとたまりもありません。

第4位「家族親族と折り合いが悪い」

第4位は「家族親族と折り合いが悪い」(347回答)です。これには色々なパターンがありますが、一番よくあるのは、妻が夫の母とうまくいかない「嫁姑問題」のパターンではないでしょうか。夫婦のことに姑から口出しをされるなど、妻が姑に対しストレスを抱えることは少なくないかもしれません。

第5位「酒を飲み過ぎる」

第5位は「酒を飲み過ぎる」(134回答)です。酒の飲み過ぎは、さまざまな事件の原因になりえます。例えば、酔って他者に暴力をふるう、物を壊す、気が大きくなって散財する、病気になるなど。そうした問題を起こす夫をフォローしなければならない妻は、多大な苦労をすることになります。

第6位「浪費する」

第6位は浪費する(110回答)です。夫の浪費というと、一番多いのはギャンブルではないでしょうか。パチンコや競馬に代表されるギャンブルは、当然ながら毎回勝てるわけではありませんし、それでも賭け続けた結果、大きな借金を作ってしまうこともあります。

その他、第7位から第10位まで

第7位には「家庭を捨てて省みない」(108回答)、第8位には「精神的に虐待する」(107回答)、第9位として「異性関係」(107回答)、第10位に「同居に応じない」(68回答)がランクインしています。上位と比較して回答数は少ないものの、どれも当事者にとっては耐えきれないものだったのでしょう。

離婚を決意するきっかけは男女で傾向が異なる

これまで、男女別の離婚のきっかけをランキング形式で見てきました。

第1位が男女ともに「性格が合わない」と一致する一方で、第2位以降では順位に違いが見られました。

興味深いのは、夫からの離婚のきっかけでは、「性的不調和」がトップ10入りしているのに、妻からの離婚のきっかけではそれが入っていない点です。

逆に、妻からの離婚のきっかけでは、「酒を飲み過ぎる」がトップ10入りしているのに、夫からの離婚のきっかけではトップ10に入っていません。この2つの項目は、男女で何に重きを置いているかが、よりハッキリとわかるものだと言えましょう。

何かのきっかけで離婚を考えたときには弁護士に相談を!

離婚のきっかけには、本記事のランキングに入らなかったものもあるでしょう。また、ランキングに入ったものでも、その詳細な背景は事案ごとに違うはずです。

ですが、どんな理由であれ、何かのきっかけで離婚を考えたときには、弁護士に相談することをオススメします。

裁判では離婚できるきっかけが限定される

夫婦二人の話し合いで離婚の合意ができる協議離婚や、協議離婚が成立しなかった場合に行う調停離婚では、離婚のきっかけは問われません。

けれども、調停離婚が成立しなかった場合に行う裁判離婚では、「法定離婚事由」という、法律で決められたきっかけでなければ離婚することはできません。

では自分の離婚のきっかけが「法定離婚理由」に当たるか否かというと、素人には判断が難しいです。

離婚では決めなればけならないことが沢山ある

また、離婚では、財産分与・慰謝料・親権・養育費など、決めなければならないことが沢山ありますが、これらについても、自分一人で判断するのは容易なことではありません。

弁護士は離婚問題の専門家

そこで頼りになるのが、弁護士です。離婚を専門とする弁護士は、「法定離婚事由」や、財産分与など離婚時に定める事項について精通しています。

更に、離婚相談をしたい方の気持ちも熟知しており、相談者の気持ちに寄り添ったアドバイスをすることができます。

もし離婚を考えていらっしゃるのなら、一度弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。一人では考えが行き詰まってしまっても頼もしい弁護士がいることで、きちんとした道筋を見いだせるはずです。

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