夫婦の関係修復~離婚は夫婦カウンセリングでやり直せる?

夫婦関係の修復

夫婦カウンセリングを受けると、夫婦が自分たちの抱える問題点に気づいて関係を改善していけることがあります。離婚の危機に瀕しているなら、一度は受けてみる価値があります。ただ、夫婦カウンセリングは問題を解決してくれたり答えをくれたりするものではありません。カウンセリングをしても、どうしても問題を解決できないなら、弁護士に相談しましょう。

1.夫婦カウンセリングとは

1-1.夫婦カウンセリングとは

夫婦関係が悪化してしまい「離婚かも!」と不安になったとき、夫婦カウンセリングを受けてみようか、と考えることがあります。日本では、カウンセリングはそれほど広く普及しているとは言いにくいので、聞いたことはあっても、実際にどういうものかがわからないという方も多いのではないでしょうか?

夫婦カウンセリングは、広く夫婦問題を担当者(カウンセラー)に相談することができるサービスです。カウンセリングを受けると、カウンセラーから夫婦間にある問題点を気づかせてもらうことができるので、自分たちの関係を見つめ直し、夫婦関係の改善や修復に役立ち、離婚を回避できるケースがあります。配偶者との関係がうまくいっていないけれども、お互いに離婚はしたくないし、何とかやりなおしたいという場合には、利用してみる価値があります。

1-2.離婚カウンセリングとの違いは?

夫婦カウンセリングに似たものとして、離婚カウンセリングがあります。これは、夫婦カウンセリングの中でも、離婚問題に特化したものです。夫婦カウンセリングは広く夫婦間の問題について相談をすることができますが、離婚カウンセリングという場合には、普通離婚の危機に瀕している夫婦や片方の当事者が、専門の離婚カウンセラーに相談をします。

夫婦カウンセリングで離婚の相談をすることと、離婚カウンセリングを受けることは、全く同じです。

2.相談できる内容は?

夫婦カウンセリングで相談できるのは、どういった事柄なのでしょうか?一般には、「夫婦関係が悪化している」場合に離婚を回避する方法を教えてもらう、というイメージがありますが、夫婦カウンセリングでは、離婚問題に限らず広く夫婦間の関係を相談することができます。

たとえば、配偶者ともっと仲良くしたいとか、相手の考えを知りたいとか、相手にうまく接することができないとか、相手に嫌な癖を直してほしいとか、特に制限なくいろいろな事柄を取り上げてもらえます。些細なことから重大なことまで、基本的に夫婦の問題であればどのようなことでも相談できるので、軽い気持ちで利用しても大丈夫です。

3.カウンセラーは、問題を解決してくれる?

夫婦カウンセリングを受けると、カウンセラーはどのようなアドバイスをしてくれるのでしょうか?たとえば、一般的には離婚の危機に直面している場合、カウンセラーが離婚を回避する方法を教えてくれると思われていますが、本当にそのようなことは可能なのかが問題です。

3-1.夫婦カウンセリングは、答えをくれるところではない

結論的に言うと、夫婦カウンセラーは、離婚を回避する方法をずばり教えてくれるものではありません。カウンセリングというものは、カウンセラーと相談者が話をすることで、相談者自身が問題点に気づき改善をしていくことを目的としています。

夫婦カウンセリングの場合には通常相談者が2人なので、夫婦が協力して足並みを揃えて話を進めていくことも必要です。カウンセリングを受けるとき、まずは夫婦2人が前向きに取り組むことが必要ですし、カウンセラーの話を聞いて、自分たちで解決方法を探っていく姿勢が重要となります。このように、自分たちで積極的に問題に取り組む姿勢が大切なので、夫婦の危機に瀕しているとき「夫婦カウンセリングさえ受けたら離婚を回避できる」という考えは間違いです。

3-2.夫婦カウンセリングは、離婚の手助けもしてくれない

また、夫婦カウンセラーは、実際に離婚をするときの手続きの手助けもしてくれません。カウンセラーは、あくまで当事者から話を聞いて、心理的なアプローチで関係改善を図るだけのものですから、離婚手続きの代理をすることもできませんし、手続きや離婚条件などの法的なアドバイスをすることもできないからです。離婚の代理人や書類作成、法的な助言がほしいなら、夫婦カウンセラーではなく弁護士に相談する必要があります。

3-3.弁護士による離婚カウンセリングなら、具体的なアドバイスをくれる!

このように、夫婦カウンセリングは、通常は問題を解決してくれるものではありませんし、具体的な離婚についての助言やアドバイスをくれるものでもありません。ただ、夫婦カウンセリングの中で、このような具体的なアドバイスをしてくれるものがあります。それは、弁護士による離婚カウンセリングです。

弁護士は、もともと法律の専門家であり、離婚手続きの代理交渉や調停、訴訟などを行いますし、離婚のための専門書類を作成します。当事者に有効なアドバイスをして離婚のサポートを行います。そこで、弁護士に離婚カウンセリングを依頼したら、こういった具体的な法的アドバイスまでしてもらうことができるのです。

法的サポートを希望するなら、弁護士の離婚カウンセリングを受けてみよう!

弁護士事務所でカウンセリングを受けると、まずは夫婦カウンセリング(離婚カウンセリング)を受けて修復を試み、それでも離婚を回避できない場合には、弁護士に依頼をして離婚手続きをサポートしてもらうことも可能です。弁護士の中にも夫婦カウンセリングを行っている事務所があり、たとえば、弁護士自身が「夫婦カウンセラー」の資格を持ってカウンセリングを受けつけていることもありますし、他の専門の「夫婦カウンセラー」を呼んで、カウンセリングを実施している事務所もあります。女性のカウンセラーを指定できる事務所もあり、女性1人でも利用しやすいので、離婚にまつわる法的サポートを希望する場合には、是非とも一度受けてみると良いでしょう。

4.どんなときに受けるの?

夫婦カウンセリングは、どのようなときに受けるものでしょうか?

4-1.離婚の危機に瀕したとき

夫婦カウンセリングを受けるケースでもっとも多いのは、やはり離婚の危機に直面しているときでしょう。実際に、カウンセリングを受けることで、離婚を回避することができるケースもあります。意外かもしれませんが、反対に、夫婦双方が離婚することに納得して、離婚の方向に進み解決することもあります。

たとえば、以下のような悩みがあるときにカウンセリングを受けると良いです。

  • 相手が浮気している
  • 自分が浮気している
  • DVを受けている
  • 暴力を振るってしまう
  • 相手とのコミュニケーションが不足していて、離婚の危機を感じる
  • 相手との喧嘩が絶えず、離婚の危機を感じる
  • 子どもがいるので離婚を避けたい

4-2.その他の婚姻中の悩みを抱えているとき

離婚以外の夫婦の問題を抱えているときにも、夫婦カウンセリングが役に立ちます。たとえば、以下のようなケースでカウンセリングを受けると良いでしょう。

  • 夫や妻がうつ病になっているらしい
  • 夫や妻が悩み事を抱えていて夫婦関係に影響を及ぼしている
  • 性関係がうまくいかない
  • 自分の心が狭いと思うけれど、相手をどうしても許せない部分がある
  • 相手の過去の浮気を許せない自分がいる
  • 相手にもっと思いやりを持って接したいけれどできない
  • もっと素直に自分を出して相手とかかわりたい
  • 育児の方針が異なる
  • 相手の実家との関係がうまくいかない
  • 不妊治療が辛い

4-3.結婚前は?

担当カウンセラーにもよりますが、夫婦カウンセリング(カップルカウンセリング)は、結婚前でも受けることができます。たとえば、交際相手と諍いが絶えず、結婚を悩んでいる場合などにもカウンセリングを受けて、自分の本当の気持ちを確かめることなどが可能です。

4-4.離婚後は?

夫婦カウンセリングは、離婚後でも受けることができます。たとえば、相手に気持ちが残っているので、離婚してしまったことを後悔している場合には、カウンセラーに話をすると、解決の糸口が見えることがあります。できれば元配偶者と2人で受けることが望ましいですが、どうしても無理なら自分一人でも受けられます。

カウンセリングを受けることにより、元夫婦双方が合意できたら、修復に向けて進んでいくことができますし、反対に、カウンセリングを受けることにより、「修復はしないで一人で生きていく」ことに納得できて、前向きに進んでいくことができることもあります。

ただ、離婚後の場合、早めに行動をしないと、離婚している状態が定着してしまって修復が難しいので、やり直したいと考えているなら、早めにカウンセリングを受ける方が良いでしょう。

5.誰が相談に乗ってくれるの?

夫婦

夫婦カウンセリングでは、どのような人が相談に乗ってくれるのでしょうか?

「日本能力開発推進協会(JADP)」という民間の機関が認定している「夫婦カウンセラー」という資格がありますが、この資格がなくても夫婦カウンセラーをすることはできます。実際に、多くの夫婦カウンセラーは、この資格を取得していません。

夫婦カウンセラーには、いくつかの種類があります。

5-1.夫婦カウンセラーの資格を持った人

まずは、夫婦カウンセラーの資格を持った人がカウンセリング業をしている例があります。ただ、この資格は民間資格ですので、取得は必須ではありませんし、この資格を持った人が特に信頼できる人だというわけでもありません。ただ、何の資格もない人に相談をするよりは安心感があるかもしれません。夫婦カウンセラーが夫婦カウンセリングを受け付ける場合、取り扱う問題は夫婦関係の問題のみであり、主に離婚問題を取り扱っていることが多いです。

5-2.臨床心理士

臨床心理士が夫婦カウンセリングを実施している例も多いです。臨床心理士は、人の心の中の問題に取り組む専門家の職業です。心理についてであれば、あらゆる種類の問題に取り組んでいて、離婚以外にも虐待された経験が辛い場合、PTSDの場合、生きる希望が持てない場合、人間関係をうまく作れない場合など、さまざまな人の心理にかかわる相談に乗っています。そのカウンセリング業務の一環として、夫婦問題も取り扱っているのです。

臨床心理士になるためには、日本臨床心理士資格認定協会という団体による「臨床心理士」の資格を取得することが必要ですから、一定の質は担保されていると言えるでしょう。

5-3.弁護士

先にも少し触れましたが、弁護士が夫婦カウンセリングを行っている例があります。このようなことを聞くと、「どうして弁護士が?」と不思議に思うかもしれませんが、弁護士は、離婚相談に乗ることが多いですし、協議離婚合意書の作成も行います。

協議離婚の交渉や離婚調停、離婚訴訟の代理も行うので、いろいろと法的な側面から離婚問題に関わる機会があります。また、こうした離婚問題を抱えている人は、精神的に不安定なことも多いので、カウンセリングを必要としていることが見受けられます。そこで、離婚問題を取り扱っている弁護士が、依頼者の心のケアを目的として、本業(行政書士業)の傍らで夫婦カウンセリングを実施しています。

弁護士が夫婦カウンセリングを受けつける場合には、広く夫婦問題を取り扱うというより、ほとんど離婚問題を専業で受け付けるケースが多くなります。

弁護士の離婚カウンセリングを受ける場合、「もし離婚になったら、どのような結果が予測されるのか?」という説明を受けながら修復か離婚かを検討出来るので、先を予測しやすくなり、不利益を受けにくくなります。たとえば、「やっぱり離婚しかない!」と思っても、「離婚したらお金ももらえないし、親権も取れない」などと言われたら、「やっぱり離婚は辞めよう」と思って修復の道を選ぶことができます。

また、たとえ夫婦関係が修復できずに離婚に至る場合でも、弁護士が離婚についての道筋をつけてくれるので、スムーズに進めることができますし、離婚トラブルにもなりにくいです。

弁護士の離婚カウンセリングを受けると、以下のようなメリットがあります。

  • 心のケアをしてもらいながら離婚相談ができる
  • 親権や財産分与、慰謝料などの法律的な観点からコメントしてもらえるので、適切に判断できる
  • 離婚相談の経験や他の参考になる事例をふまえてカウンセリングを進めてもらえる
  • 離婚を回避できず、実際に離婚手続きに進んだ際の手続きや対応がスムーズ

弁護士の中には、夫婦カウンセラーの資格を取得してかなり専門的にカウンセリングを行っている法律事務所もありますし、料金的にも高くはないので、是非とも利用してみることをお勧めします。

5-4.無資格な人

夫婦カウンセラーは、まったく何の資格もない無資格な人も行っています。このような人の多くは、「過去の自分の離婚経験」をもとに、人の相談に乗っています。たとえば、昔離婚をして子どもと別れ別れになった経験のあるカウンセラーは、子どもの問題についてのアドバイスが得意だったりしますし、過去にDV被害者だったカウンセラーは、DV被害者の女性に上手に対応できたりします。

無資格なカウンセラーは、得意分野もスキルも玉石混淆なので、質の良い人はすばらしいスキルを持っていることがありますが、まったくといって良いほどスキルのない人もいます。また、無資格な人のカウンセリング内容は、とくに離婚問題に限らず、夫婦問題全般について広い範囲に及ぶことが多いです。

6.夫婦で受けないといけないの?

夫婦カウンセリング受けるとき、「夫婦二人で受けないといけないの?」という質問も多いです。「夫婦」カウンセリングという限りは、二人そろっていないといけない、というのは普通の発想です。

6-1.多くの夫婦カウンセリングは、一人でも受けられる

カウンセラーの方針にもよるのですが、多くのケースで夫婦カウンセリングを一人で受けることもできます。離婚の危機に瀕している夫婦の場合、一方当事者が夫婦カウンセリングを受けたくても、他方の当事者が断ることも普通ですから、いきなり二人そろってカウンセリングを受けられないこともよくあります。その場合には、まずは一人でカウンセリングを受けて、それによって問題点が明らかになってきたら、タイミングを見て配偶者にも来てもらう、という流れにします。配偶者が「絶対に来ない」といい続けた場合には、残念ながら修復が難しくなることもあります。

6-2.個別カウンセリングが必須のカウンセラーもいる

カウンセラーによっては、すべての事案で「まずは夫婦を別々に、それぞれから話を聞くところから始める」という人もいます。その方が、夫婦がそれぞれ自分の本音を話せるからという理由です。この場合、夫婦がともにカウンセリングに協力的なケースであっても、個別に話を聞いて、2回目以降に夫婦一緒のカウンセリングを実施するという形をとります。

このように、夫婦カウンセリングは、担当するカウンセラーによって手法が非常にさまざまですから、どのようなカウンセラーのもとに通うかによって、受けられるサービス内容が全く異なってきます。

7.相手が行きたくないと言っているケースの対応方法

夫婦関係が危機に直面しているとき、自分としては夫婦カウンセリングを受けたいと考えているけれども、相手が嫌がってどうしても来ないこともあります。そんなとき、どのように対処したら良いのでしょうか?

7-1.どうして相手がカウンセリングを拒絶するのか?

そもそも、相手はどうして夫婦カウンセリングに来ないのでしょうか?

1つには、あなたとやり直す気がないから、相談に来ないのです。カウンセリングを受けると、無理矢理説得されて、離婚を辞めさせられるかもしれないと恐れています。また、カウンセリングを受けると、自分が責められるのではないかと恐れているケースもあります。さらに心理的なアプローチを受けて心の中に入ってこられることに対し、そもそも抵抗感を持っているケースもあります。

7-2.対処方法は?

このように、相手が夫婦カウンセリングを拒絶している場合には、無理矢理連れてきてはいけません。そのようなことをすると、余計に相手の態度が硬化して、状況が悪化してしまうおそれがあるためです。まずは一人でカウンセリングを受けて自分たちの問題に気づくことから始めましょう。このことがきっかけで相手に対する接し方が変わり、相手の方も変化して二人でカウンセリングに来られるようになるケースもあります。

また、相手がカウンセリングを誤解している可能性がある場合には、まずはカウンセリングとはどのようなものかを説明すると良いです。たとえば、どちらかが責められるものではないこと、無理矢理離婚を辞めさせられるものではないこと、逆に離婚させられるものでもないこと、カウンセラーに責められたり説得されたりすることもないことなど、1つ1つの不安を解消したら、「それなら、カウンセリングに行ってもいいかな」と考える人もいます。

8.相手から夫婦カウンセリングに行きたいと言われたら

自分としては離婚しても良いと思っているけれど、相手が修復したいと思っていて、「夫婦カウンセリングに行ってみない?」と誘ってくることもあります。このような場合、自分としては「何を話し合っても無駄」だと思うので、カウンセリングに行く意味を感じられないかもしれません。

確かに、当事者の離婚意思が固いケースでは、夫婦カウンセリングを実施しても関係改善にはつながらないことがあります。ただ、カウンセリングによって、自分では気づいていなかった二人の問題点が見えるようになり、夫婦関係の改善につながることもあります。また、カウンセリングを受けることで、離婚を避けがたいことを相手が納得できて、スムーズに離婚をすすめられる可能性もあります。

夫婦関係は、人間同士の問題ですから、将来のことは何もわかりません。「今離婚すると決めているから、その気持ちは絶対に変わらない」と決めつける必要はありませんし、「カウンセリングに意味が無い」と断じてしまうとチャンスを失うことになります。できるだけいろいろな可能性を模索するためにも、一度カウンセリングを受けてみると良いでしょう。

9.相手と意見が合わないとき、カウンセラーは板挟みになる?

たとえば自分としては離婚を回避したいけれど、相手は離婚を強く望んでいる。そんな場合に、夫婦同席でカウンセリングを受けると、夫婦の意見が対立してカウンセラーが板挟みになることはないのでしょうか?実際に、離婚問題をかかえた夫婦のカウンセリングを行う場合、二人が不仲になっていることも多いですし、意見が合わないことも普通です。

この点、カウンセリングは、交渉をする手続きでもありませんし、何かを決定するための手続きでもありません。単に、二人の抱える心理的な問題点を探り、二人で解決の方法を探っていくきっかけを見つけるためのものです。カウンセラーが、どちらかに肩入れをして話をまとめようとすることもありませんし、調停をしたり結論を強制したりすることもありません。そこで、基本的には、カウンセラーが板挟みになるという心配は要りません。

ただ、夫婦がカウンセリング中に口論を始めてしまった場合などには、カウンセリングを進めるのが難しくなってしまうこともあります。

10.何回くらいカウンセリングを受けるの?

夫婦カウンセリングによって離婚を回避したいとき、何回くらいカウンセリングを受けたら良いのでしょうか?

10-1.1回や2回ではほとんど本題に入れないこともある

まず、1回でカウンセリングが終了することは、まずないと考えましょう。1回目は、まずはカウンセラーと話をしてその雰囲気に慣れて、今までの経過や現状、自分が問題だと感じていることや、今後の希望などを間セラーに伝えることくらいで終わってしまいます。この段階で、具体的な結論が出ることはありません。また、夫婦問題というプライバシー情報を、全く見ず知らずの他人にすべて打ち明けることは、心理的に抵抗があることが普通です。2回、3回と繰り返していくうちに、徐々に心を開いていろいろなことを話せるようになります。ようやく本格的に夫婦の問題に踏み込んだカウンセリングをすることができるためには、4回程度のカウンセリングが必要です。

10-2.標準的に、5回~10回は必要

5回目以降に具体的な話をして、夫婦の問題の改善方法を探っていく形になります。そこで、夫婦カウンセリングを受けるときには、最低でも5回~10回程度の回数を重ねることが必要です。抱えている問題が大きかったり、お互いの希望が一致しなかったりする場合には、さらに長びくケースも珍しくありません。

夫婦カウンセリングでは「何回話をしたら解決できる」という明確な基準はないので、気長に継続して通うことが必要です。

11.夫婦カウンセリングの費用は?

費用

夫婦カウンセリングは、相当長びくケースもありますし、通う回数も多くなります。そうなると、気になるのが費用ですが、具体的にはどのくらいかかるものなのでしょうか?

11-1.健康保険は適用されない

まず、カウンセリングは医療行為ではないので、健康保険の適用はありません。この点、心療内科などでもカウンセリングを行っていることが多いので誤解されることがありますが、心療内科のカウンセリングは、クリニックへの支払いとは別勘定で、保険適用外になっています。夫婦カウンセリングについても保険が適用されることはなく、全額自己負担となります。

11-2.夫婦カウンセリング料金の相場

そして、実際のカウンセリングの料金は、カウンセラーが自主的に定めているので、どういったカウンセラーに相談するかによって、かなり料金が異なってきます。

相場を言うと、だいたい1回1万円~2万円くらいですが、担当のカウンセラーが2人つくケースなどでは、さらに高額になることもあります。また、一回の時間が90分のところもあれば3時間のところもあるため、単純に1回の料金だけで高い安いを計れないこともあります。

11-3.夫婦カウンセリングは、意外と費用がかかる

相場が1万円~2万円だとして、たとえばカウンセリングを10回受けるとすると、合計で10万円~20万円もかかることになるのですから、相当の出費です。夫婦カウンセリングを受けようというときには、ある程度の費用を覚悟しておく必要があります。

12.夫婦カウンセリングのゴールとは?

夫婦カウンセリングを受けても、必ず夫婦関係が修復できるわけではありませんし、必ず解決の糸口が見えるわけでもありません。それでは、夫婦カウンセリングのゴールは、いったいどのようなところにあるのでしょうか?

それは、当事者それぞれが納得できる解決方法を見つけることです。たとえば離婚を回避できて夫婦がやり直せる道を見つけることができたら、そのカウンセリングは成功したと言えるでしょう。これに対し、夫婦双方が納得して離婚をすすめられることになり、後悔のない離婚をすることができたら、やはりそのカウンセリングは成功です。

夫婦カウンセリングのゴールは「離婚」「修復」という固まったものではなく、「当事者がどの程度納得する結果が得られたか」と言う観点から考えると良いです。

カウンセリングというものが心へのアプローチである以上、「心から納得すること」が目指すゴールとなるのです。

13.夫婦カウンセラーの選び方

13-1.夫婦カウンセラーには、いろいろな人がいる

夫婦カウンセリングを受けるとき、どのようなカウンセラーを選ぶかはとても重要です。カウンセラーにはいろいろな人がいるためです。夫婦カウンセラーの資格を持っている人、臨床心理士の資格を持っている人、弁護士、行政書士の資格を持っている人、無資格の人など、資格のあるなしや種類だけでもいろいろです。また、資格を持っているからと言って信用できるものでもありませんし、夫婦カウンセリングはカウンセラーの個性が濃く出るので、自分と合う人を選ぶことも大切です。親身になって離婚を回避するための方法を考えてくれるカウンセラーもいますし、修復が難しい事案では、離婚を前提に、両者が傷つかない方法を考えてくれるカウンセラーもいます。

また、個人で対応しているカウンセラーと、複数のカウンセラーの担当制で対応している心理事務所があります。費用についても千差万別で、1時間2万円~3万円のところもあれば、3時間で1万5千円などのところもあります。

夫婦カウンセラーを選ぶときには、以下のような観点から検討すると良いです。

  • 離婚以外の夫婦問題のケース

離婚以外の夫婦問題についてのカウンセリングを受けたい場合には、「離婚カウンセリング」ではないカウンセラーを選ぶと良いです。離婚カウンセリングという場合、どうしても離婚をメインとされるからです。臨床心理士なら離婚以外の夫婦問題だけではなく、あらゆる心理的問題についての対応ができるスキルを持っているので、頼りになるでしょう。

  • 金銭面が心配な場合

金銭面が心配な場合には、ホームページなどを検索して複数のカウンセラーを比較し、掲載されている料金が安いカウンセラーに問合せをしてみると良いです。実際にカウンセリングを受ける前に、全体でどのくらいかかるものかを聞いてから訪ねると安心です。カウンセリング料金は、臨床心理士のものよりも、意外と弁護士の方が安かったりするので、チェックしてみると良いでしょう。

  • 心理学のプロによる心理的アプローチを受けたいとき

臨床心理士は、心理学のプロですから、他の資格の持ち主や無資格の人とは異なるアプローチをしてくれることがあります。こういった心理学のプロによる心理的アプローチを受けたい場合には、臨床心理士にカウンセリングを受けると良いでしょう。

  • 法的なアプローチを受けたいとき

「もし離婚になったらどうなるの?」「相手が離婚を強要してきたらどうなるの?」このような、法的な問題が気になる場合には、弁護士による夫婦カウンセリングを受けることをおすすめします。弁護士は、もともとが法律の専門家なので、相談者のこうした疑問に明確に答えることができるためです。他のカウンセラーに法的な問題を質問しても「それはカウンセラーの仕事じゃない」とか「カウンセラーにはわからないので、弁護士に聞いてみて下さい」と言われてしまいます。

  • 自分たちと似たケースの体験をしている人から話を聞きたいとき

離婚の危機に瀕している夫婦は、自分たちと似たケースについての話や克服体験を聞くと、参考にできることが多いです。そのような場合には、自分の離婚体験などを元にして夫婦カウンセラーをしている人を選ぶのも1つの方法です。たとえば無資格の人でも、評判が良い人はいるので、そういったカウンセラーを利用することも考えてみると良いでしょう。

13-2.合うカウンセラーの探し方

夫婦カウンセリングを受けるときには、自分たちに合ったカウンセラーを選ぶことが何より重要です。良いカウンセラーを探すためには、まずはネット上の情報を検索して調べてみて、ホームページやブログ内容などを確認して、信頼できそうな人を選びましょう。

また、夫婦カウンセラーは、明確な資格があって、質が担保されているものとは違うので、質の低いカウンセラーに当たってしまうリスクがどうしてもあります。もし、質が担保されているカウンセリングを求めるなら、臨床心理士や弁護士などの資格を持っている人のカウンセリングを選ぶと良いでしょう。また、カウンセリングでは「合う合わない」も重要なので、いったんカウンセリングを受けても、「何か違うのではないか?」と感じたら、すぐにやめて別の所をあたってみることも考えておくべきです。

14.夫婦カウンセリングを受ける前や最中にできること

夫婦カウンセリングの効果をより高めるために、カウンセリングを受ける前や、受けている最中にできることがあります。たとえば、以下のようなことに気をつけてみましょう。

  • 夫婦間の雰囲気が悪くなったとき、今自分が感じている嫌な気持ちと、そうではなくどんな気持ちになりたいのかを相手に伝える

たとえば、相手から責められているように感じて不安なときには、「責められて少し不安を感じているよ。このことをきっかけに、もっと仲良くなりたいよ」などと言います。

  • 嫌な雰囲気になってしまったとき、変な顔をしたり冗談などを言ったりして相手を笑わせる
  • 相手への配慮が足りずに相手が機嫌を損ねたときには、誠実に謝罪する

このように、相手の人間性も考えながら、ユーモアと思いやり、誠実さをもって対応したら人間関係は好転しやすいです。

15.夫婦カウンセリングをしてもやり直せないときとは?

それでは、夫婦カウンセリングを受けてもどうしてもやり直せないときには、どのように対処したら良いのでしょうか?

この場合には、離婚もやむを得ないこととなるでしょう。離婚をするときには、なるべく後悔しないように進める必要があります。何の準備もせずにやみくもに話を進めて適当に協議離婚をしてしまったら、思ってもみなかった結果になってしまうことがあります。

たとえば、離婚時に多額の財産分与がもらえると思っていても、実際にはもらえないということもありますし、子どもの親権をとれると思っていても、相手に親権をとられてしまうこともあります。思ったように収入を得ることができず、離婚後の生活が苦しくなってしまうケースもあるでしょう。

そのような目に遭わないためには、事前に専門家に相談に行って、適切な離婚の方法を聞きながら話をすすめていくことが必要です。この場合の専門家は、夫婦カウンセラーではなく弁護士となります。弁護士は、日頃から多くの離婚案件を処理しているので、どのように進めたら不利にならないかを知り尽くしていますし、相手との交渉を弁護士に依頼することもできます。相手とどうしても離婚したくない場合には、離婚を拒絶する方向で相手と交渉してくれたり調停をしてくれたりすることもあります。

弁護士は、夫婦カウンセラーとは異なり、日本でも最難関の国家資格の1つである司法試験に合格した人なので、その質は担保されています。いよいよ離婚が避けられない、と感じたら、そのときこそ弁護士に相談をしましょう。なお、もともと弁護士が行っている夫婦カウンセリングを受けていた場合には、その後に離婚になったときも引き続き相談に乗ってもらえるので便利です。

夫婦問題で悩んだら、一人で悩まずに相談しよう!

今回は、夫婦が危機を迎えたときに利用できる夫婦カウンセリングについて、解説しました。夫婦カウンセリングを受けると、夫婦が自分たちの抱える問題点に気づいて、関係を改善していくことができるケースがあります。カウンセラーによって、どちらかの当事者が責められることはありませんし、当事者の意に沿わないことを説得されたりすることもないので、安心して利用すると良いでしょう。ただ、夫婦カウンセリングのカウンセラーには特に資格がないので、非常に玉石混淆であることには注意が必要です。費用が高いからと言って良いサービスだとも限りません。

カウンセリングを受けても、どうしても夫婦関係を改善できないときには、離婚を見越して弁護士に相談することも必要になってきます。後になって「あのとき、他にもできたことがあったのでは?」と感じると、後悔することになります。夫婦問題や離婚のことで悩んだら、最善の解決策を探るためにも、一人で抱え込まずに第三者の手助けを借りましょう。

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