不倫がもたらす、あまりにも大きな3つの代償
「妻とはうまくいっていなかったし、ほんの出来心で不倫関係を結んでしまった」という場合、本人はただの遊びのつもりだったのでしょうが、社会はそう甘くはありません!不倫をしてしまったことで、会社を退職に追い込まれたり、多額の慰謝料を払わされるケースも多いのです。
【不倫の代償その1】社会的な信用をなくす
不倫がバレて会社を解雇になるケースは、少なくない
不倫関係がマスコミにスクープされて、芸能界から追放されてしまったアーティストのスキャンダルは、記憶に新しいかと思います。「あれは芸能界のことだから」と軽く考えていると、とんでもない目に遭うかもしれません!
実際、不倫をしていることが会社にバレて会社を解雇になるケースは、けっして少なくありません。退職は免れても、転勤や配置転換、出向といった移動を余儀なくされるケースもあります。
社内不倫をして会社を退職に追い込まれた、Aさんの場合
Aさんは50代のサラリーマン。高校生と中学生の子どもがいて、奥さんと共にごく平凡な家庭を営んでいました。会社は新卒で入って30年目、30代のときに建売の一軒家を購入し、ローン返済があと10年以上残っています。
恋愛で結ばれたAさん夫婦でしたが、結婚生活を20年以上も送っていると、妻とは完全にマンネリの関係でした。「俺の人生もこんなもんか」と思っていたところに、30代で独身の素敵な女性が、中途社員として入社してきたのです。
Aさんはその女性の指導を任され、マンツーマンで丁寧に指導をするうち、いつの間にか不倫関係に陥ってしまいました。そしてある日、残業で残ったAさんとその女性が、不倫関係を結んでいる現場を、なんと別の社員が目撃してしまったのです!
そのウワサは、次の日になると社内中に広まってしまいました。社員からは白い目で見られ、いたたまれなくなった不倫相手の女性は自主退職。そしてAさんも上司の逆鱗に触れ、会社を解雇されてしまいました。
30年間も勤めた会社を、あっけなく退社させられてしまったAさん。50代ですぐに転職先がきまるはずはなく、残ったローンの支払いに、貯金を食い潰す日々を送っています。「たかが不倫と思っていたら、こんなにも代償が大きいものだとは、夢にも思わなかった」と、今更ながら後悔するのでした。
友人や知人・親戚から非難される
不倫をしていることが、友人や知人・親戚にまで広まってしまうこともあります。そうなると、いったいどうなるでしょうか?
たとえば学生時代の仲間同士で不倫関係を結んでしまった場合、共通の友人は間違いなく白い目で見ることでしょう。先輩からも見放されるでしょうし、親戚にバレたときには「いったい何をやっているんだ!」と、大カツを入れられてしまうことになります。
一度下がってしまった評判は、なかなか取り返すことはできません。不倫が社会にもたらす代償は、あまりにも大きいのです。
【不倫の代償その2】お金をなくす
多額の慰謝料を請求されることがある
不倫が妻や夫にバレてしまうと、場合によっては多額の慰謝料を請求させられるケースがあります。慰謝料とは、心を傷つけられた結婚相手の精神的苦痛に対する損害賠償で、不倫期間の長さや頻度によっては、数百万円に達する場合もあります。
慰謝料は妻(夫)から請求されることもありますが、不倫相手の配偶者から請求されることもあります。
妻の浮気相手を許せず、150万円の慰謝料を請求したBさんの場合
Bさんは結婚17年目。妻と3人の子どもがいて平和な日々を送っていましたが、2年前から妻が不倫関係に陥ってしまいました。一度は離婚を考えたBさんですが、子どもたちのことを考えて離婚は取りやめ、妻とやり直そうと決心しました。
そんな矢先、浮気相手には新しい相手ができ、そのショックで妻は自殺未遂を図ってしまいました。これにはさすがに「許せない!」と感じたBさん。妻の浮気相手に対して、150万円の慰謝料を求める損害賠償請求を起こしたのです。
これを知った浮気相手は、ビックリ仰天!「ただの遊びのつもりだったのに、何でオレがあいつのダンナに150万円も払わなければならないんだ?」と、不倫の怖さを思い知るのでした。
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【不倫の代償その3】家族をなくす
「浮気」は離婚原因の第二位
離婚原因の第一位は「性格の不一致」ですが、「浮気」は第二位に挙げられています。昔は妻に収入が無かったため、夫が浮気をしても我慢をし続けたものですが、今は妻の就労や年金分割の制度によって、離婚もしやすくなりました。
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「オレは離婚するつもりなんか、まったくなかった。妻はもうすっかりオバサンになってしまったし、女としての魅力はない。外で若い女性と浮気をして、家庭は家庭で大事にしたかったんだ」などと我儘なことを言う男性がいますが、法律の世界ではこれはまったく通用しません。
不倫はれっきとした民法上の不貞行為であり、離婚原因として認められます。不倫がきっかけで妻から三下り半を突き付けられた夫は、妻と子どもを失い、たったひとりでこれからの人生を生きていかなければならないのです。
これは男性に限ったことではありません。今は働く女性も増えてきたので、妻の不倫が原因で別れるケースも増えてきました。自分の不倫が原因で離婚する場合は、たとえ母親であっても子どもを引き取れず、孤独な人生を余儀なくされることがあります。
家族に見捨てられ、待っているのは寂しい人生
家族から見放された人生というのを、想像したことがあるでしょうか?今までは仕事から帰れば家に電気がついていて、妻が温かい食事を作って待っていました。子どもたちとお風呂に入ったり、テレビを観ながら会話をしたり。そんな何でもない日常が、いかに貴重だったかを、離婚してみてはじめて気付かされるのです。
「浮気は男の甲斐性」と言われていたのは、昔の話
たしかに、ひと昔前までは“浮気は男の甲斐性”などと言われてきました。「浮気のひとつもできない男に、大きな仕事はできない」などと周囲に言われて育った男性は、「男は浮気をしてもいいんだ」と勘違いし、それを引きずったまま今に至っているケースもあります。
しかし、「女遊びは芸の肥やし」と言われていた芸能界ですら、今は不倫によって制裁を受けてしまう時代です。軽い気持ちで不倫関係を持つと、大やけどを負うことになってしまうでしょう。
単身赴任中の不倫が原因で妻子と別れ、孤独な日々を送るCさんの場合
Cさんは40代のビジネスマン。妻と小学生・中学生の子どもと4人で、平和な日々を送っていました。上司に営業力を買われたCさんは、地方の支社立ち上げのリーダーに抜擢され、「家を買ったばかりだし、子どもたちも転校は可哀想だから、妻と子はおいて一人で行こう」と決意。九州に単身赴任をしたのです。
赴任して数ヶ月後、Cさんはバリバリと仕事をこなしましたが、「電気のつかない暗い家に帰るのは寂しい」といつも感じていました。そんなときに知り合った取引先の事務員さんが、自分に好意を持っていることを知り、つい出来心で不倫関係になってしまったのです。
Cさんはたびたびその女性を家に招き、朝まで一緒に過ごしました。ところが、ある日Cさんと女性が寝ていたときに、突然妻がやってきてしまったのです。「最近連絡がないと思っていたら、やっぱりこういうことだったのね!」と妻は激怒。有無を言わさず、離婚届を突き付けられました。
不倫が理由で離婚に至ってしまったCさんは、3年後に単身赴任が終わって帰ってきたものの、そこには誰も待っている人はいませんでした。マンションの一室で寂しく暮らしながら、「あのとき、寂しさに負けて浮気をしてしまった自分がバカだった。単身赴任は寂しかったけれど、今のとてつもない寂しさに比べたら、何のことはなかった」と、後悔し続けるCさんでした。
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