浮気や不倫で慰謝料請求された場合の減額手続きと減額に必要な書類

請求された慰謝料の減額交渉依頼

浮気や不倫で慰謝料請求された場合、こちらに非はあったとしても、話し合いをする価値があります。

話し合いがまとめれば、慰謝料を減額してもらえるほか、場合によっては支払いの回避も不可能ではありません。

不倫された側にとっては「迷惑な話」かもしれませんが、慰謝料請求とは常に交渉の上、金額を決めるものです。実際、慰謝料請求は「減額交渉」を前提としているため、相場よりも高めに求められるケースも少なく無いからです。

この記事がおすすめできる人

☑️ 浮気や不倫で慰謝料を請求された人
☑️ 慰謝料の減額を求めたい方
☑️ 慰謝料を少なくするコツを知りたい方に

なお以下の記事でも、慰謝料請求額の減額や支払い回避の方法を紹介しています。本記事と並行して、慰謝料の支払い負担が減る方法を探ってみてください。

浮気や不倫の慰謝料が減額できるケース

浮気や不倫の慰謝料が減額できるケースをまとめてみました。

浮気や不倫の慰謝料が減額できるケース

  • 不倫相手から積極的に誘われた事実がある
  • 浮気や不倫の期間が短い
  • 浮気・不倫相手から「独身だ」と聞かされていた
  • 浮気や不倫相手から「夫婦関係は破綻している」と聞かされていた
  • 収入が安定していない、支払い能力が無い

上の様な主張があれば、慰謝料の減額請求が通る可能性は高いです。ただし、交渉が決裂した場合には、不倫慰謝料裁判を起こされる危険もあります。

「慰謝料請求」を受け取った時点で、弁護士を依頼していない方はピンチです。訴訟トラブルにならないよう、早急にこちらでも弁護士に依頼し、相手との交渉に臨むようにしてください。

もちろん弁護士無しでも、裁判で争えるのですが、相手が弁護士を味方に付けている以上、法律的知識が不十分となり(裁判で)負ける可能性は高くなります。

こちらが「浮気や不倫の非は自らにあるのだから、相手の言い値を100%払わせてもらう」というので無ければ、きちんと弁護士を通して相手側と交渉を行ってください。

慰謝料請求に対し、主張すべきポイントをまとめよう

どのようなトラブルも「100%相手が悪い」ケースは少なく、たとえ浮気や不倫をした側(当事者)であっても、相手側の請求に対し、主張すべきポイントは存在するはずです。

「どのように交渉を進めるべきか」分からない場合も、弁護士に相談をしましょう。不倫相手との関係、不倫の期間、不倫の回数、夫婦関係の状況、所得に合わせて、ベストな方法を探し出してくれます。

慰謝料の減額を求める前に、誰から慰謝料を請求されたのか確認しよう

相手から慰謝料請求された時には、誰から慰謝料請求されているのか確認をしてください。慰謝料請求の相手として考えられるのは、浮気や不倫相手の配偶者か行政書士、弁護士のうちいずれかです(※ ただし、相手方が弁護士など専門家に依頼し代理人が請求する場合もあります)。

慰謝料を請求する可能性がある人

  • 浮気や不倫相手の配偶者
  • 相手方の行政書士
  • 相手方の司法書士
  • 相手方の弁護士

配偶者/行政書士/司法書士/弁護士それぞれが、どのようなパターンで慰謝料を請求してくるのか順に見ていきましょう。

浮気や不倫相手の配偶者

浮気や不倫の配偶者から、直接慰謝料請求が届くことがあります。最近では、テンプレートなどを使って、手軽に慰謝料請求の書面が作成できるため、弁護士を立てずに慰謝料請求書を送付するケースも増えています。

相手側ができること・できないこと
できること 契約書や合意書の作成
できないこと 法律的知識に乏しい、紛争の案件を扱うことは出来ない

なお、相手が弁護士を立てずに交渉している場合は、こちら側にとって「有利に話し合い」が進められるチャンスです。浮気相手の配偶者が弁護士でも無い限り、素人 vs 弁護士では「どちらが勝つのか」は明らかです。

このため、浮気や不倫がばれた時点で、弁護士に相談するなど、慌てず賢く行動するのが「慰謝料請求を退ける」一番の方法です。もちろん、相手からの慰謝料請求を放っておくのは良くありません。

慰謝料請求をそのまま放置しておくと、話し合いの意思がないとのことで、こちら側の主張が無いまま、慰謝料請求が決定される危険があります。相手が弁護士を立てるのよりも早く、トラブルの解決策を(弁護士と共に)立てるようにしましょう。

相手方の行政書士

行政書士に依頼し、慰謝料請求を行う人がいます。ただし、行政書士には代理で裁判を行うことや、代理人として交渉することはできません。

行政書士は、紛争のある案件を扱うことができず、相手側と「支払いについて争って」いる場合には、合意書の作成が出来ないので覚えておきましょう。

行政書士にできること・できないこと
できること 契約書や合意書の作成
できないこと 代理人や交渉人にはなれない。紛争の案件を扱うことは出来ない。

万が一行政書士から慰謝料請求の書面が届いても、法的に有利ではありません。この場合も、慌てず冷静に対処しましょう。

私たちの側も弁護士では無く(間違えて)行政書士に依頼をしないようにしましょう。行政書士にできることは、限られており、慰謝料の減額請求や裁判の手続きは行えません。

相手方の司法書士

司法書士は、法律に関する書類の作成、法律の相談に乗ることを業務としています。また司法書士は(行政書士と同じく)慰謝料請求に関する合意書の作成などを行います。

司法書士(一般)にできること・できないこと
できること 法律に関する契約書や合意書の作成
できないこと 代理人や交渉人にはなれない。裁判はできない。

司法書士の中には、裁判が扱える「認定司法書士」がいます。認定司法書士であれば、裁判を行うことができるのですが、140万円以上の慰謝料を請求することはできず、強制執行は認められていません。

司法書士(認定司法書士)にできること・できないこと
できること 法律に関する契約書や合意書の作成。裁判が行える。
できないこと 140万円以上の慰謝料請求はできない。強制執行は認められていない。

強制執行とは、相手が慰謝料を支払わなかった場合に「相手側の銀行口座や貯金から、強制的に慰謝料を徴収できる」制度です。

強制執行とは?

強制執行(きょうせいしっこう)は司法上の請求権実現に向け、国が権力を発動し、裁判者の力で強制的に資産や財産を回収・換金するための手続きのこと。強制執行の対象になるのは、土地や建物、不動産以外の資産、債務者が他人に対して持っている債権などの請求権が該当します。

司法書士は「法律相談」にも応じているので、一見弁護士と同じように見えますが、強制執行ができるのは、弁護士に限られるので(依頼の際には)間違えないようにしましょう。

相手方の弁護士

弁護士は法律に関するすべての業務ができる、法律のプロです。慰謝料に関する書類作成はもちろん、相手との交渉や調停、裁判、強制執行にも対応でき、法律に関わる業務であれば一切の制限はありません。

弁護士にできること・できないこと
できること 法律に関するすべての業務(交渉や調停、裁判、強制執行も可)
できないこと 法律業務であれば制限なし

このため行政書士や司法書士、認定司法書士に依頼をして「やり取りに制限」があるよりも、はじめから弁護士に依頼し、慰謝料の減額請求交渉を進めてもらうのが時間も費用も「無駄のない賢い方法」と言えます。

浮気や不倫の慰謝料請求が来る前に済ませておくべきこと!

相手側の本気度が高く、慰謝料請求に積極的な姿勢を持っていれば、高額な慰謝料の請求や訴訟トラブルに発展する可能性が高いです。このため、浮気や不倫のトラブルが発覚した早い段階で弁護士を立て減額交渉を始めましょう。

ここまで説明した行政書士、司法書士、弁護士については、相手側だけでなく、私たちも、お世話になる可能性がある「専門家」たちです。

特に、浮気や不倫・離婚慰謝料の問題については(私たちの側も)弁護士に相談し減額交渉・減額手続きを進めることになります。

相手側が弁護士を立てる前に、こちらも弁護士に依頼しよう

相手方の弁護士が請求をした場合も慌てず、こちら側も弁護士を立てて問題の解決を目指しましょう。最も避けるべきは、相手が弁護士を立てているにも関わらず、こちら側は弁護士を立てず「自分一人だけ」で交渉をすることです。

当事者は「弁護士費用を掛けたくない」という理由から、このような行動を取っているのでしょう。しかし、弁護士 vs 素人の交渉では(こちらが)確実に負けてしまいます…。

高額な慰謝料を払わされないよう、浮気や不倫が発覚した時点で、素早く頼りになる弁護士(不倫・浮気・離婚問題に強いエキスパート)を見つけてください。依頼が早ければ、時間的にも余裕を持って慰謝料減額交渉に臨めます。

どうして、行政書士に依頼する人がいるのか?

慰謝料請求の手続きを行政書士に依頼するのは、行政書士が「契約書や合意書の作成」を業務としているからです。しかし、慰謝料請求については行政書士や弁護士で無くとも、私たち一般人でも慰謝料請求書は作成できます。

相手方が自分一人だけで慰謝料請求をいているのならば、先手を打って弁護士に依頼し、慰謝料減額手続きがスムーズに進められるよう手配しましょう。

浮気や不倫の慰謝料がいくらか計算してみよう

相手から慰謝料請求された前・後に関わらず、どのくらいの金額が「慰謝料の目安」になるのか計算してみましょう。

一般的に浮気や不倫の慰謝料は、婚姻期間と有責度によって変わってきます。下は、離婚慰謝料の目安(平均値)をまとめた表です。

離婚慰謝料の目安

婚姻期間/有責度 責任軽度 責任中度 責任重度
婚姻期間1年未満 100万円 200万円 300万円
婚姻期間1〜3年 200万円 300万円 500万円
婚姻期間3〜10年 300万円 500万円 700万円
婚姻期間10〜20年 400万円 600万円 900万円
婚姻期間20年以上 500万円 800万円 1,000万円

上の金額は大まかな目安であり、より「詳しい金額」については、計算式を使って求める必要があります。より細かく計算をするには、婚姻期間や有責度だけでなく、離婚後の経済状況、夫婦の関係、子どもの有無なども関わってきます。

正しい計算の仕方については、以下の記事を参考にしてください。

慰謝料減額手続きを見越して、高く請求しているケースも多い

離婚慰謝料の請求については、相手側が「減額交渉されること」を予測し、相場よりも大きく請求している可能性もあります。

例えば、慰謝料で500万円を請求された場合、相手側は「減額されても、300万円程度もらえるのでは」と狙っている可能性が高いです。

実際、不倫慰謝料が300万円というのは高額な部類に入り、慰謝料の中では「平均よりも高い金額」になります。相手側が通知した金額を100%鵜呑みにするのでは無く、妥当な金額かどうか弁護士に相談した上で判断しましょう。

浮気や不倫の慰謝料を減額する手続きの仕方

浮気や不倫の慰謝料を「減額」するのは、不可能ではありません。手続きは少々厄介ですが、話し合いの結果や手続きによっては慰謝料の減額に応じてもらえます。

減額請求交渉については、個人で減額交渉に臨む方は少なく(法的な手続きが関わるため)弁護士を立てて手続きを行うのが一般的です。そこで本項では「弁護士を立てた」前提で、慰謝料減額手続きを行う流れについて説明します。

慰謝料減額手続きは3つのSTEPで進められる

慰謝料減額手続きは、大きく3つのSTEPに分けられます。

慰謝料減額手続きの流れ
  1. 慰謝料減額の受任通知を送付する
  2. 不倫慰謝料の減額交渉
  3. 減額交渉の成立

各STEPについて、順に解説しましょう。

STEP1:慰謝料減額の受任通知を送付する

依頼した弁護士から、相手方(または、相手方の弁護士など)に対し「不倫慰謝料減額の受任通知」を送付してもらいます。「不倫慰謝料減額の受任通知」とは、弁護士が「本件について受任をした」ことを知らせる書面です。

受任通知があれば、相手方から直接やり取りされることを避け、弁護士のみが紛争の相手方と交渉を進める流れとなります。

受任通知書を送付すれば暫定的に「慰謝料請求」の問題を停止させ、暫定的に慰謝料請求を受けた側の生活が安定するメリットがあります。ここで、受任通知書のサンプル(一例)を紹介しておきます。

受任通知書のサンプル(一例)

受任通知書のサンプル

また「受任通知」はこちら側からだけでなく、相手側の弁護士から送付が行われ、私たちが受け取る機会も起こりうるでしょう。

書面にもあるとおり、受任通知書を受け取った後は、相手に直接やり取りをせず、こちらで立てた弁護士と、相手の弁護士がやり取りするよう交渉を進めて行ってください。

※ 浮気や不倫でトラブルが起こらないよう、はじめから弁護士を立てて、すべての交渉を弁護士に一任されると精神的負担も少なく、問題が早期解決しやすいので安心です。

STEP2:不倫慰謝料の減額交渉

受任通知書を送付した後は、弁護士が手切れ金や慰謝料の減額交渉を進めてくれます。頼もしいことに、弁護士は手続きの初段階から「減額交渉や支払い回避」を前提に(相手側の弁護士と)交渉を行います。

このため浮気や不倫の問題に強い弁護士であれば、受けた依頼の80%以上を「減額交渉が通るよう」有利に話し合いを進めてくれます。

STEP3:減額交渉の成立

減額では、請求額が妥当なものかどうか確認・話し合いが行われます。示談交渉、減額交渉、支払いの回避ができるかどうかを視野に入れて、弁護士が相手側の弁護士と1〜3ヶ月ほどの時間を使い交渉が行われます。

弁護士の経験やスキルにもよりますが、相手と粘り強く交渉を進めた結果、相手が納得してくれた場合、合意に基づき法的に問題の解決ができるでしょう。

相手から慰謝料や手切れ金の請求が、中止された場合の手続き

STEP3までの手続きで、話し合いがまとまった場合、同意に基づき不倫慰謝料が減額となります。有利に話し合いを進めるには、こちら側だけに落ち度や責任が無いことを根気よく証明していくことです。

また反論すべき点については、弁護士と相談し「こちら側だけに非が無いこと」を示していきます。

こちら側に100%の非が無ければ、多くの場合相手側が慰謝料減額に応じてくれます。また話し合いが上手くまとまれば、慰謝料だけで無く、手切れ金やそのほか請求が回避できる可能性も高くなります。

なお、示談書を作成する場合「精算の条項」を盛り込み、合意した内容以外の請求が行われないよう決着を付けてください(※ 示談書の作成についても、弁護士が手続きを進めてくれるので安心です)。

不倫慰謝料裁判で争う場合の手続き

STEP1〜3の流れで問題が解決しなかった場合や、相手から慰謝料や手切れ金の請求が取り下げられなかった場合には、不倫慰謝料裁判で争う流れとなります。

不倫慰謝料裁判は長期化することが多く、半年〜一年程度の時間を掛けて争う必要があります。なお、裁判になる前に弁護士を味方に付ければ、希望をする方法で(裁判を避け)慰謝料の減額は支払いを無くせる可能性があります。

相手との交渉が長期化し、精神的負担が大きくならないよう、できるだけ早い段階で弁護士事務所に相談をしましょう。問題の芽が小さなうちに解決しておけば、時間を掛けて争うことや、必要以上に手切れ金や慰謝料を支払う義務から解放されます。

裁判で慰謝料について争うには答弁書の作成が必要

裁判で慰謝料について争う場合には、答弁書の作成が必要になります。

答弁書とは?

答弁書(とうべんしょ)とは、訴状などに対し反対の申し立てや、反対の理由を記載し裁判所に提出する書面のことで、別名を「準備書面」とも言う。

訴状には慰謝料の内容(金額や請求の根拠)が書かれていますが、答弁書では訴状の内容について、事実が間違っているのか正しいのかを記載していきます。

答弁書の書き方ですが、裁判所が配布する「答弁書」の紙に指定された内容を記入していきます。

裁判所が配布する答弁書に記載すること(内容)

  • 答弁書の作成日時
  • 原告(申立人)の氏名
  • 被告(相手方)の住所と氏名、電話番号
  • 被告(相手方)への送達場所である住所、電話番号など
  • 請求の趣旨に対する答弁(原告の請求を棄却/訴訟費用は原告の負担)
  • 紛争の要点(訴状に書かれている事実について、正しいか間違っているか)
  • 原告(申立人)の言い分
  • 話し合いか、慰謝料を支払うか(慰謝料の支払い方法)
  • 和解を希望する場合は、なぜ和解を選んだのか理由を添える

このほか、答弁書に必要な書類があれば、書類の下にある「添付書類」の欄に何を添付するのか箇条書きで記し、必要書類を別紙(写しが二部必要)として提出します。

裁判を行う場合は、この準備書面を使って「お互いの主張」が正しいのか、正しくないのか争っていきます。

以下は、裁判所が配布している答弁書のコピーです。答弁書は以下の項目に沿って、必要事項を記入していく必要があります。

答弁書1答弁書1
画像出典元:答弁書(裁判所/COURTS IN JAPAN)

ここで「答弁書」に出てくる、専門的用語について解説しておきましょう。

請求事件

裁判所から、あなたが受け取った訴状の口頭弁論呼出状の事件番号、事件名、原告(申立人)の氏名を記入してください。

送達場所の届出

ここには、被告が裁判所から書類を送ってほしい住所(受け取る住所)を記入します。

請求の趣旨に対する答弁(訴訟費用)

ここでの訴訟費用は、原告(申立人)が裁判所に納めた申立手数料、書類の郵送費用や商品に支払う旅費・日当のことです。本項では、訴訟費用は誰が支払うのかについて選択・意思を示します。

予納郵便切手

この部分については、届出を行う簡易裁判所の窓口で質問をしてください。

訴状に紛争の要点として書かれている事実について

ここには、裁判所から送付された訴状に記載されている「紛争の要点」が正しいのか間違っているのか、該当する□にレ点を入れます。

選択肢は「紛争の内容がすべて正しい」、「次の部分が間違っている」、「次の部分は知りません」の三つがあります。レ点だけでなく、訴状がどのように間違っているのか詳しく記述してください。

私の言い分

この部分には、訴状に記載された原告(申立人)の言い分に対して述べたい反論や主張を書きます。

話し合いによる和解を希望するかどうか

話し合いの意思を持っている場合や、話し合いで和解をしたい場合は、本項の□をレ点でチェックします。

添付書類

紛争における「言い分」の裏付け(証拠)となる書類がある場合には、書類の名称を記入し、書類のコピーを2通作成した上で答弁書と一緒に提出をします。

なお、答弁書の作成は簡単に見えるようで、難易度の高い作業です。答弁書の内容が不十分であれば、裁判で相手に負ける可能性が高くなり、意図しない慰謝料を支払う必要が出てくるでしょう。

このため、慰謝料の問題や裁判を有利に進めるには、離婚や慰謝料請求に詳しい弁護士を味方に付け、答弁書の作成や裁判の進め方を一任するのが、最も安全な方法です。

手切れ金と慰謝料の違い

手切れ金とは、一般的に和解金や解決金のことを指しており、手切れ金も一種の「慰謝料」として捉えられています。

手切れ金とは?

手切れ金(てぎれきん)は、男女がこれまでの関係を清算・愛情関係を絶つ代償として相手に支払うお金のことを指します。手切れ金のほかにも、手切れや「慰謝料」などの呼び方があります。

浮気や不倫の問題における「手切れ金」は、話し合いで問題を解決・和解交渉した際、相手に支払われる「解決金」を意味することが多いです。和解金や解決金が支払われるパターンとして多いのは、不倫(=不貞行為の事実)を認めた側が、心の傷を負った側に「慰謝料」を支払う流れです。

不倫をした側は、平穏な夫婦生活を送る権利を侵害したという理由で「共同不法行為」を行ったことになり、被害者に対しては不倫の損害賠償として「慰謝料を支払う」義務が生じるのです。

もちろん、浮気をした側が素直に「自分に100%非がある」と認めればの話ですが、共同不法行為が認められる不貞行為は、公序良俗に反しており法律上で保護されない男女関係として捉えられます。

一般的に、浮気や不倫は「相手にバレるまでは継続」されるパターンが多く、長期化する浮気や不倫については、平均的慰謝料の金額よりも「増額」される可能性が高いです。

なお、浮気や不倫という事実が起こっても「夫婦の婚姻関係が解消されない」ケースがあります。この場合にも、浮気や不倫で受けた心の傷や精神的苦痛に対して、慰謝料を請求することも可能です。

当事者の一方的な理由で離婚はできない

配偶者が不倫や浮気相手と「再婚したい」という理由や「新しい家庭を持ちたい」など身勝手な理由で、離婚をすることは認められません。

婚姻や内縁の関係にある男女は、法律上「保護の対象」であり、理由無く一方が関係の解消をすることは、債務不履行や不貞行為による「損害賠償請求」の対象となります。

しかし不倫の当事者が、精神的苦痛を理由に別れを(一方的に)進めることについては、関係解消における慰謝料支払いの対象にはならず、どちらかが慰謝料を請求しても「支払いの義務」は生じません。

婚姻関係や内縁関係にある男女と、浮気をする男女の違い
婚姻関係・内縁状態にある男女 浮気や不倫の当事者が一方的に離婚できない
不倫をする男女 別れるのに制限はない

ここに婚姻関係や内縁関係にあるパートナーと、不倫関係にある男女での「差」があるのです。

不倫相手にも慰謝料請求できるケース

一部不倫関係にある男女についても、慰謝料請求において「例外」があります。例えば、不倫を持ちかけた側が「今の配偶者とは夫婦関係が破綻しており、必ず君と一緒になる」などの約束をした場合、関係解消時に慰謝料請求できる可能性は高いです。

さらに相手が「独身だ」と嘘をついていた場合は、相手側に対して損害賠償できる可能性があります。配偶者に浮気の慰謝料を求めるつもりが、不倫相手からも(配偶者に対し)慰謝料請求する可能性があるので覚えておきましょう。

浮気や不倫の事実が無いにも関わらず、慰謝料請求された場合の反論手続き

嫉妬深い配偶者を持つと、浮気や不倫の事実が無いにも関わらず、突然慰謝料を請求する可能性や、離婚裁判を起こされる可能性があります。

このようなトラブルについては「慰謝料に応じない理由」として、浮気や不倫、不貞の事実、故意の過失、夫婦関係の破綻が無かったことを証明する必要してください。

慰謝料に応じない理由の例

  • 浮気・不倫をしていない
  • 不貞行為の事実が無い
  • 故意・過失がない
  • すでに夫婦関係が破綻していた

上の項目に当てはまる場合には「慰謝料に応じない理由」を弁護士から、相手側に伝えてください。ただし、こちら側が慰謝料請求を拒否した場合、相手側は引き下がらず、そのまま調停や裁判の申し立てが行われる可能性が高いです。

特に相手が離婚をしたい場合や慰謝料請求に積極的な場合には、慰謝料減額交渉をしても、折り合いがつかない可能性が高いです。一筋縄ではいかない(=誤解しやすい、行動が過激、攻撃的な態度を取る等)相手については、早い段階で弁護士に事情を説明し「有効な手段が何か」判断した上で、対策を取る必要があるでしょう。

慰謝料の減額手続きに必要な書類と費用

慰謝料の減額請求に「必要な書類」をまとめてみました。

慰謝料の減額請求に必要な書類

  • 慰謝料請求への回答書
  • 減額に関わる証拠
  • 示談書
  • 弁護士費用(初回相談料無料)

それぞれの内容について、順に見ていきましょう。

慰謝料請求への回答書

相手側の慰謝料請求に対し、返答に使用するのが「回答書」です。一般的に慰謝料は、相手側の弁護士(または行政書士や司法書士)が内容証明郵便で請求するケースが多く、こちら側も書面で回答する必要があります。

ただし書面は証拠が残るため、作成は弁護士に依頼をするのが、最も安全かつ(交渉において)トラブルの無い方法です。

減額に関わる証拠

減額を交渉する上で、こちら側の主張を「正当なもの」として裏付ける証拠が必要になります。

たとえば、どちらが不倫を誘ったのか、不倫の回数や期間、相手方が原因で不倫・離婚に至った理由などがあれば、慰謝料減額の交渉はしやすくなります。証拠集めを含め、不倫の詳しい状況を弁護士に相談しながら手続きを進めていきましょう。

示談書

相手側との話し合いがまとまったら、示談書を作成します。以下は、不倫示談書のサンプルです。

【不倫示談書のサンプル】

不倫示談書のサンプル

上のテンプレートは簡略化したものです。より細かく条件を盛り込む場合は、弁護士がサポートしてくれるので安心してください。

また「慰謝料は支払わない」という場合にも示談書を作成するのですが、この場合も弁護士に相談をし(慰謝料を支払わない内容の)示談書を作成しましょう。

慰謝料を支払わない示談書が通れば、慰謝料減額ではなく「慰謝料の支払い回避」となります。

弁護士費用(初回相談料無料)

弁護士に一連の手続き・書類作成を依頼した場合の費用ですが、相談料は初回無料、以降の相談料は1時間5,000円〜10,000円程度の費用が必要です。この他、着手金や日当、報酬などが掛かりますが、以下「目安となる金額」を載せておきます。

弁護士費用の相場(慰謝料減額手続き)
相談料 初回無料、以降1時間5,000円〜10,000円程度
着手金 20万円程度
報酬金 獲得額の10〜20%程度

それぞれの弁護士事務所によって「支払う費用」は異なります。弁護士に依頼する際には、いくつかの弁護士事務所を比較し、サービスの内容や予算に合う事務所に相談をしてみてください。

慰謝料の減額を前提に、減額手続きを進める場合の手順

最後に、慰謝料の減額を前提として『減額手続きの手順』をまとめておきます。

減額手続きの手順

  1. 弁護士に相談・依頼を行う
  2. 減額請求交渉を行う(離婚の場合は、協議離婚での減額請求交渉手続き)
  3. 協議で解決できない場合は調停
  4. 調停で解決出来ない場合は裁判(離婚裁判)

流れとしては①と②で問題解決を図りますが、交渉が決裂した場合や離婚をする場合には「協議離婚での減額請求交渉」を進めることになります。そして協議で解決出来ない場合は調停となり、ここでも話し合いが決裂した場合には、裁判(離婚裁判)で慰謝料や夫婦間の問題を争う流れとなります。

精神的負担や金銭的負担を最小限に抑えるには、①と②までに問題を解決(示談)するのが理想的な流れです。相手との交渉が長期化しないよう、できる限り早い段階で弁護士に相談をするのが「効率が良く負担のない」方法といえるでしょう。

まとめ|こちらに非があっても慰謝料の減額交渉を試してみよう

こちらに浮気や不倫の非があった場合にも、慰謝料減額手続きが行えます。なぜなら、不倫慰謝料は「減額請求交渉」を前提に多めに請求されるケースが多いからです。

こちらから「金額を下げてほしい」と言いにくいかもしれませんが、実際に交渉をするのはお互いの弁護士同士であり、言いたいことは躊躇せずに主張していきましょう。

弁護士は、こうした依頼者の気持ちを代弁し、より良い方向へと導いてくれる頼りになる存在です。

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