離婚後の親権者の変更~親権者が決まっても、後から変えることはできる?~

離婚後の親権者の変更

離婚の際に子どもがいる場合は、夫婦のどちらかが親権者になりますが、後から親権者の変更を望むケースがあります。「自分が子どもの面倒をみたい」「妻に親権を渡したが、虐待されないかと心配」など、理由はさまざまですが、どのような場合に親権の変更はできるのでしょうか?

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親権の変更が認められるのは以下の様なケースです

【ケース1】親権者が子どもを虐待している

離婚したときは子どもを引き取りたいと思ったものの、実際に暮らしてみたら新しい恋人ができたり、経済的に大変などの理由から子どもが邪魔になり、虐待をする親がいます。このような場合は、親権変更が認められるケースがあります。

【ケース2】親権者が育児放棄をしている

親権者が幼い子どもをおいて頻繁に出かけてしまったり、お風呂や食事・排泄などの身の回りの世話をしないなど、育児を放棄している場合には、親権変更が認められるケースがあります。

【ケース3】親権者が海外に滞在することになった

親権者が出張などの理由で海外に滞在することになった場合、現地で育児ができる環境がなければ、親権変更が認められるケースがあります。

【ケース4】親権者が病気を患ってしまった

親権者が離婚後に病気を患い、長期入院などによって子どもを養育することができなくなった場合には、親権変更が認められるケースがあります。

【ケース5】子どもが親権者でない親の養育を強く希望している

離婚時は子どもが小さかったため、周囲の状況を判断して親権者を決めたが、成長した子どもが「どうしてもパパ(ママ)のところに行きたい」と訴える場合もあります。このとき、子どもが15歳以上であれば自分自身で家庭裁判所に意見を伝えることができますが、たとえ15歳未満であっても意見が考慮されることがあります。

その他にも、親権者が子どもに暴力をふるっている場合や、行方不明になってしまった場合、子どもに労働を強制している場合、子どもが継父・継母と仲が悪い場合などには、親権変更が認められるケースがあります。

親権者を変更するには、どうしたらいい?

親権者を変更するには、調停の申立てが必要

親権者の変更は、当事者同士の話し合いでは決めることができません。親権者の住む場所にある家庭裁判所か、お互いが合意のもとに決めた家庭裁判所に出向き、「親権者変更調停」の申立てをする必要があります。

親権者変更調停の手続きの際には、下記のものが必要です。

  1. 申立書 3通
  2. 事情説明書(添付書類を含む)
  3. 戸籍謄本(申立人・相手方・子どもの戸籍謄本が必要) 
  4. 収入印紙(子ども1人につき1,200円)
  5. 郵便切手(家庭裁判所によって異なる)

もしも親権者が行方不明の場合には、子どもが住む場所にある家庭裁判所に審判を申し立てます。申請は子どもの祖父母などの親族でも可能です。

元妻の親権を変更し、子どもを引き取ったAさんの事例

離婚後に新しい恋人ができ、子どもの面倒をみない元妻

Aさんは2年前に、金遣いが荒く浮気性の妻と離婚をしました。離婚する際、妻は3歳の子どもを自分が引き取って育てると言い張りましたが、Aさんは大きな不安を感じていました。なぜなら、婚姻中妻は子どもの面倒をあまりみず、食事や着替えなどの世話もいい加減だったからです。

しかし子どもを引き取りたいという妻の意思は固く、仕事で残業が多いAさんとしても子どもの面倒をみるのは難しかったため、仕方なく親権を妻に譲りました。

ところが、離婚して半年も経つと、元妻に新しい恋人ができました。すると元妻は、幼稚園入園前の子どもを実家に預けて、たびたび恋人と夜のデートを重ねるようになったのです。

調停で親権を勝ち取り、子どもと暮らし始めたAさん

元妻の母親から「毎日のように子どもを押し付けられて大変だ」と連絡を受け、Aさんはこの事実を初めて知りました。元妻がどのくらいの頻度で子どもを預けているのかをAさんが調べたところ、週の半分以上に及ぶことがわかりました。しかもそれ以外の日も、元妻は子どもに満足な食事を与えず、レトルト食品やスナック菓子などを与えていたのです。

「もうこれ以上、子どもを元妻のもとにおいておくわけにはいかない!」と判断したAさんは、残業がなく定時に帰れる会社へ転職。そのうえで、親権変更を求める調停を起こしました。

調停委員は、恋愛によって子どもの世話を怠った元妻よりも、Aさんが養育をした方が子どものためになると判断。親権は元妻からAさんに変更されることになりました。

その後、子どもはAさん宅の近くにある保育園に通うことになり、毎日Aさんは送り迎えをしました。Aさんは質素ながらも手作りの食事を用意し、お風呂に入れ、子どもと二人で幸せな毎日を送っています。

今の親権者が養育することが、子どもの幸せとは限らない

あきらめないで!親権変更のチャンスはまだあります

現在の日本では、親権をめぐる調停や裁判の多くは、母親に親権を与えています。たしかに、幼い子どもにとって母親の役割は絶大で、父親よりは母親がそばにいて面倒をみるのが理想的なパターンであることには、間違いないでしょう。

しかし、母親が子どの身の回りの面倒をみられない状態であったり、恋愛やギャンブルに溺れていた場合、精神疾患を患ってしまった場合などは、必ずしも母親のもとにいることが子どもの幸せとは限りません。その際は、父親が裁判所に親権の変更を申し出ることによって、子どもを引き取ることができるケースも少なくありません。

「どうすれば子どもが幸せになれるか」が、判断のポイント

また、離婚をする際に母親に経済力も持ち家もなく、「父親と暮らした方が幸せになれる」と親権を父親に譲ったケースもあります。夫の不倫を知ったショックでうつ状態になってしまい、夫の言いなりになって親権を渡してしまった人もいるでしょう。しかし、実際に父親と住んだ子どもが幸せな状況でない場合は、離婚後に母親に親権を変更することもあり得ます。

大切なのは、親がどう思うかではなく、“どうすれば子どもが幸せになれるか”に尽きます。親権を変更することが子どもの幸せにつながるのであれば、「どうせ親権は相手にいってしまったから」とあきらめず、弁護士などの法律の専門家に相談することです。当サイトで離婚問題に強い弁護士を検索し、まずは法律相談を受けてみましょう。

親権が無理でも、「面接交渉権」だけは獲得を

まずは面接交渉権を得てから、今後のことを考える

たとえ親権の獲得に失敗しても、「面接交渉権」を獲得し、子どもと会う機会を作ることをお勧めします。子どもと一緒に暮らすことはできなくても、度々会って様子を聞くことで、子どもの心が落ち着く場合もあるからです。

もしも親権変更の見込みがあったとしても、実際に変更をするにはある程度の時間と準備が必要です。そのため、まずは面接交渉権を得ることからスタートした方が、賢明かもしれません。離婚によって親子が離れ離れになっても、親子であることに変わりはないもの。堂々と子どもと面会し、そこから今後のことを考えていくのもひとつの方法です。その辺も弁護士などに相談したうえで判断した方が、話がスムーズに進むでしょう。

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